Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

Procedureファイルの所有者を変更する方法

ファイル所有者、Primary Administrator 役割、またはスーパーユーザーは、任意のファイルの所有権を変更できます。

  1. ファイルのアクセス権を表示します。


    % ls -l example-file
    -rw-r--r--   1 janedoe   staff   112640 May 24 10:49 example-file
  2. Primary Administrator 役割を引き受けるか、スーパーユーザーになります。

    Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。

  3. ファイルの所有者を変更します。


    # chown stacey example-file
    
  4. ファイルの所有者が変更されていることを確認します。


    # ls -l example-file
    -rw-r--r--   1 stacey   staff   112640 May 26 08:50 example-file 

例 6–2 ほかのユーザーが所有しているファイルの所有権を特定のユーザーが変更できるようにする

セキュリティー上の考慮事項 – rstchown 変数の設定をゼロに変更してシステムセキュリティーポリシーを上書きする場合は、それ相応の理由がなければなりません。システムにアクセスするユーザーは誰でもシステム上の任意のファイルの所有権を変更できるようになります。

この例では、rstchown 変数の値は、/etc/system ファイル内でゼロに設定されます。この設定によりファイルの所有者は、chown コマンドを使用してファイルの所有権をほかのユーザーに変更できます。所有者は chgrp コマンドを使用し、ファイルのグループ所有権を所有者自身が属していないグループに設定することもできます。変更は、システムの再起動時に適用されます。


set rstchown = 0

詳細は、chown(1) および chgrp(1) のマニュアルページを参照してください。

NFS マウントされたファイルシステムでは、所有権とグループの変更に関する制限がほかにもあります。NFS マウントされたシステムに対するアクセスの制限については、『Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』の第 6 章「ネットワークファイルシステムへのアクセス (リファレンス)」を参照してください。