Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

プロジェクトの属性機構

また、資源制御は、資源管理機能のための簡単な属性機構としても利用できます。たとえば、公平配分スケジューラ (FSS) のスケジューリングクラスで動作しているプロジェクトで利用できる CPU の配分は、資源制御 project.cpu-shares によって定義されます。プロジェクトは資源制御によって一定の配分を割り当てられるため、制御の超過につながる各種のアクションは許可されません。そのため、資源制御 project.cpu-shares の現在値は、指定したプロジェクトの属性とみなすことができます。

また、プロジェクト内のプロセスの集合が消費する物理メモリーを規制するには、別の種類のプロジェクト属性が使用されます。これらの属性には、接頭辞 rcap が付きます (たとえば、rcap.max-rss)。資源制御と同様に、この種類の属性も project データベース中に構成します。資源制御はカーネルによって同期的に実行されますが、物理メモリーの資源上限の制限は資源上限デーモン rcapd によってユーザーレベルで非同期的に強制実行されます。rcapd については、第 10 章資源上限デーモンによる物理メモリーの制御 (概要)および rcapd(1M) のマニュアルページを参照してください。

project.pool 属性は、プロジェクトのプールの結合を指定するために使用されます。資源プールの詳細については、第 12 章資源プール (概要)を参照してください。