Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

共有 IP ゾーン内の IP ネットワークマルチパス

IP ネットワークマルチパス (IPMP) は、同一の IP リンク上に複数のインタフェースを保持するシステムで、物理インタフェースの障害検出および透過的なネットワークアクセスフェイルオーバーを提供します。IPMP も、複数のインタフェースを保持するシステムについて、パケットの負荷分散を提供します。

すべてのネットワーク構成は、大域ゾーン内で行われます。大域ゾーン内で IPMP を構成した後で、この機能を非大域ゾーンに拡張できます。ゾーンの構成時に、ゾーンのアドレスを IPMP グループ内に配置することでこの機能は拡張されます。その後、大域ゾーン内のいずれかのインタフェースで障害が発生すると、非大域ゾーンアドレスが別のインタフェースカードに移されます。1 つの共有 IP ゾーンが複数の IP アドレスを持つこと、共有 IP ゾーンが複数の IPMP グループに属すること、および特定の IPMP グループを複数の共有 IP ゾーンで使用することが可能です。

指定された非大域ゾーン内で、ゾーンに関連するインタフェースだけを ifconfig コマンドを使用して表示できます。

「IP ネットワークマルチパス機能を共有 IP 非大域ゾーンに拡張する方法」を参照してください。ゾーンの構成手順については、「ゾーンの構成方法」を参照してください。IPMP の機能、構成要素、および使用方法の詳細は、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の第 30 章「IPMP の紹介 (概要)」を参照してください。