Solaris 動的トレースガイド

関係演算子

D プログラムでは、次の表に示す二項関係演算子を使用できます。これらの演算子の効果は、ANSI-C の場合と同じです。

表 2–7 D の関係演算子

<

左のオペランドは右のオペランドより小さい 

<=

左のオペランドは右のオペランド以下 

>

左のオペランドは右のオペランドより大きい 

>=

左のオペランドは右のオペランド以上 

==

左のオペランドは右のオペランドと等しい 

!=

左のオペランドは右のオペランドと等しくない 

関係演算子は、D の述語の記述によく使用されます。各演算子は、int 型の値 (条件が真の場合は 1、偽の場合は 0) を返します。

関係演算子は、整数同士、ポインタ同士、または文字列同士の組に適用されます。ポインタ同士を比較した場合、双方を符号なし整数と見なして整数比較を実行した場合と同じ結果になります。文字列同士を比較した場合、双方のオペランドに対して strcmp(3C) を実行した場合と同じ結果になります。以下に、D の文字列比較とその結果の例を示します。

"coffee" < "espresso"

... 1 (真) を返す 

"coffee" == "coffee"

... 1 (真) を返す 

"coffee" >= "mocha"

... 0 (偽) を返す 

関係演算子は、列挙型のデータオブジェクトと、列挙によって定義された列挙子タグとの比較にも使用されます。列挙は、名前付きの整数定数を作成するときに使用します。詳細は、第 8 章型と定数の定義を参照してください。