Oracle Solaris ZFS 管理ガイド

簡素化された管理

ZFS の重要な特長として、管理モデルが大幅に簡素化されていることが挙げられます。ZFS では、階層構造のファイルシステムレイアウト、プロパティーの継承、およびマウントポイントと NFS 共有セマンティクスの自動管理により、複数のコマンドを使用したり、構成ファイルを編集したりしなくても、ファイルシステムを簡単に作成できます。割り当て制限や予約を設定したり、圧縮の有効/無効を切り替えたり、大量のファイルシステムのマウントポイントを管理したりする操作を、1 つのコマンドだけで簡単に実行することができます。デバイスの検査や交換のために、一連のボリュームマネージャーコマンドを別途学習する必要はありません。ファイルシステムスナップショットのストリームを送受信できます。

ZFS では、ファイルシステムを階層構造で管理するので、割り当て制限、予約、圧縮、マウントポイントなどのプロパティーを簡単に管理できます。この管理モデルでは、ファイルシステムが重要な役割を果たします。ファイルシステム自体は新しいディレクトリの作成と同じようにとても簡単に操作できるので、ユーザー、プロジェクト、ワークスペースなどのために個別のファイルシステムを作成することをお勧めします。この設計を利用して、きめの細かい管理ポイントを定義できます。