Oracle Solaris ZFS 管理ガイド

ZFS 用 JumpStart プロファイルの例

この節では、ZFS 固有の JumpStart プロファイルの例を紹介します。

次のプロファイルは、install_type initial_install で指定された初期インストールを、pool newpool で指定された新しいプールで実行します。auto キーワードにより、この新しいプールのサイズは自動的に、指定されたディスクのサイズになります。auto キーワードにより、スワップ領域とダンプデバイスのサイズは自動的に決められます。また、mirror キーワードにより、c0t0d0s0c0t1d0s0 で指定されたディスクのミラー化構成になります。ブート環境の特性は bootenv キーワードで設定されます。ここでは、キーワード installbe により新しい BE がインストールされ、s10-xx という bename が作成されます。


install_type initial_install
pool newpool auto auto auto mirror c0t0d0s0 c0t1d0s0
bootenv installbe bename s10-xx

次のプロファイルは、キーワード install_type initial_install で指定された初期インストールを、SUNWCall メタクラスタを対象として、newpool という新しいプールで実行します。このプールのサイズは 80G バイトです。このプールは、2G バイトのスワップボリュームと 2G バイトのダンプボリュームを含んで作成されます。また、80G バイトのプールを作成するのに十分なサイズの、利用可能な任意の 2 つのデバイスによるミラー化構成になります。そのような 2 つのデバイスを利用できない場合、インストールは失敗します。ブート環境の特性は bootenv キーワードで設定されます。ここでは、キーワード installbe により新しい BE がインストールされ、s10–xx という bename が作成されます。


install_type initial_install
cluster SUNWCall
pool newpool 80g 2g 2g mirror any any
bootenv installbe bename s10-xx

JumpStart インストールの構文を使用すれば、ZFS ルートプールも含まれているディスク上に、UFS ファイルシステムを維持したり作成したりできます。この構成は本稼働システムにはお勧めできませんが、ノートパソコンなどの小規模なシステムで移行を行う必要がある場合に使用できます。