Oracle Solaris ZFS 管理ガイド

データ破壊エラー

zpool status コマンドでは、既知のエラーが発生している場合に、それらがプールに関連するものであるかどうかも出力されます。これらのエラーは、データのスクラブ中または通常の操作中に検出されている可能性があります。ZFS では、プールに関連するすべてのデータエラーの持続的なログを管理しています。システムの完全なスクラブが終了するたびに、このログのローテーションが行われます。

データ破壊エラーは、常に致命的です。このエラーが発生している場合は、プールのデータが破壊されたために、1 つ以上のアプリケーションで入出力エラーが発生したことになります。冗長なプール内でデバイスエラーが発生してもデータは破壊されないので、このログの一部として記録されません。デフォルトでは、検出されたエラーの数だけが表示されます。エラーおよびその詳細の完全なリストは、zpool status -v オプションを使用すれば表示できます。次に例を示します。


# zpool status -v
  pool: tank
 state: UNAVAIL
status: One or more devices are faulted in response to IO failures.
action: Make sure the affected devices are connected, then run 'zpool clear'.
   see: http://www.sun.com/msg/ZFS-8000-HC
 scrub: scrub completed after 0h0m with 0 errors on Tue Feb  2 13:08:42 2010
config:

        NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
        tank        UNAVAIL      0     0     0  insufficient replicas
          c1t0d0    ONLINE       0     0     0
          c1t1d0    UNAVAIL      4     1     0  cannot open

errors: Permanent errors have been detected in the following files: 

/tank/data/aaa
/tank/data/bbb
/tank/data/ccc

同様のメッセージは、システムコンソールで fmd を実行した場合にも、また /var/adm/messages ファイルにも表示されます。fmdump コマンドを使って、これらのメッセージを追跡することもできます。

データ破壊エラーの解釈の詳細については、「データ破壊の種類を確認する」を参照してください。