zpool status 出力の config フィールドには、プール内のデバイスの構成、デバイスの状態、およびデバイスから生成されたエラーが出力されます。次のいずれかの状態になる可能性があります。ONLINE、FAULTED、DEGRADED、UNAVAIL、OFFLINE です。ONLINE 以外のいずれかの状態の場合は、プールの耐障害性が危殆化しています。
構成出力の 2 番目のセクションには、エラー統計が表示されます。これらのエラーは、3 つのカテゴリに分けられます。
READ – 読み取り要求を実行したときに発生した入出力エラー
WRITE – 書き込み要求を実行したときに発生した入出力エラー
CKSUM – チェックサムエラー。読み取り要求の結果として、破壊されたデータがデバイスから返されたことを意味する
これらのエラーを使って、損傷が永続的かどうかを判断できます。入出力エラーが少数の場合は、機能が一時的に停止している可能性があります。入出力エラーが大量の場合は、デバイスに永続的な問題が発生している可能性があります。これらのエラーは、アプリケーションによって解釈されるデータ破壊に対応していないことがあります。デバイスが冗長構成になっている場合は、デバイスの訂正できないエラーが表示されることがあります。ただし、ミラーまたは RAID-Z デバイスレベルではエラーは表示されません。そのような場合、ZFS は正常なデータの取得に成功し、既存の複製から損傷したデータの回復を試みたことになります。
これらのエラーを解釈する方法の詳細については、「デバイス障害の種類を確認する」を参照してください。
さらに、zpool status 出力の最終列には、補足情報が表示されます。この情報は、state フィールドの情報を補足するもので、障害の診断に役立ちます。デバイスが FAULTED の場合は、このフィールドにはデバイスがアクセスできない状態かどうか、またはデバイス上のデータが破壊されているかどうかが表示されます。デバイスで再同期化が実行されている場合、このフィールドには現在の進行状況が表示されます。
再同期化の進行状況を監視する方法の詳細については、「再同期化の状態を表示する」を参照してください。