この章では、専門用語辞書を使った変換や文字を入力するための便利な機能について説明しています。
F2、F3 および F4 キーを押すと、専門用語辞書を使って便利な変換ができます。
F2 キーで変換および確定したことばは、次回からはスペースキーで変換できるようになります。
読みを入力して F2 キーを押すと、通常の読みでは変換できない名前を、人名辞書を使って変換できます。
F2 キーを押して変換する
F2 キーを押して候補ウィンドウを表示する
読みを入力して F2 キーを押すと、ビジネスやコンピュータ、インターネット関連でよく使われる専門用語をスムーズに変換できます。
F2 キーを押して変換する
郵便番号を入力して F3 キーを押すと、郵便番号辞書を使って、該当する住所に変換できます。
入力する郵便番号は、7 桁、5 桁および 3 桁のどれでもかまいません。7 桁および 5 桁の郵便番号を入力するときは、3 桁目を入力したあとに−(マイナス記号)を入力します。
F3 キーを押して変換する
F3 キーを押して都道府県名を省略した住所に変換する
英単語の読みを入力してF4 キーを押すと、カタカナ語英語辞書を使って、正しい英単語に変換できます。
続けてF4 キーを押すと、次の例では、「governance」->「Governance」->「GOVERNANCE」の順に、大文字/小文字が変わります。
F4 キーを押して変換する
F4 キーを押して候補ウィンドウを表示する
読みを入力して F4 キーを押すと、フェイスマーク辞書:インターネット版を使って、いろいろな顔文字に変換できます。
F4 キーを押して変換する
F4 キーを押して候補ウィンドウを表示する
F2、F3 および F4 キーを押しても変換できない、または「辞書ファイルが設定されていません」というメッセージが表示される場合
次のように操作して、該当する辞書が辞書セットに正しく設定されているか確認します。
ATOK パレットの「メニュー」をクリックします。
「基本のメニュー」を選択したあと「プロパティ(環境設定)」を選択します。ATOK プロパティが起動します。
「辞書・学習」シートの右上の「辞書セット一覧を表示」をオンにします。
「辞書セット一覧」で該当する辞書セットを選択します。
該当する辞書が表示されているか、オンになっているか確認します。
辞書が表示されていない場合
「追加」をクリックします。
「辞書の追加」ダイアログボックスが表示されるので、一覧で辞書を選択して「追加」をクリックします。
辞書が表示されていてもオフになっている場合
オンにします。
「了解」をクリックします。
第三・第四水準漢字辞書にも人名に使われる漢字が登録されており、これを使って漢字を入力することもできます。
F4 キーを使うと、ここで紹介している英単語、顔文字のほか、記号に変換することもできます。
「記号辞書を使って記号を入力する」を参照してください。
初期設定では、各辞書セットにそれぞれ次の辞書が設定されており、*の付いた辞書が使用できる状態になっています。
スペースキーと F2 キーのどちらでも変換できるようにするため、同じ辞書が複数の辞書セットに設定されている場合があります。
( )内のキーを押すと、各辞書セットを使って変換できます。
標準辞書*
トレンド辞書*
人名辞書
第三・第四水準漢字辞書
標準辞書*
トレンド辞書*
経済・ビジネス用語辞書*
コンピュータ・インターネット用語辞書*
人名辞書*
単漢字辞書*
郵便番号辞書*
郵便番号辞書:事業所
カタカナ語英語辞書*
記号辞書*
フェイスマーク辞書:インターネット版*
フェイスマーク辞書
以前に入力した文字列を短い読みで入力したり、よく使う単語を登録したりして、よりスムーズに文字を入力できるようにします。
以前に入力した文字列の確定履歴を利用して、その先頭の読みだけを入力して変換できます。
同じ文字列を繰り返し入力するときに、より少ない読みで簡単に入力でき、便利です。
以前に入力した文字列のほか、慣用句などの入力にも使えます。
Tab キーを押して、以前に入力した文字列を省入力候補として表示する
上記の例では、「とう」で始まる慣用句も表示されています。
スペースキーを押して変換しているとき、候補ウィンドウに 0 番が表示されていると、0 番を選択して省入力候補に切り替えられます。
通常の変換候補を表示するよう戻したいときは、もう一度、0 番を選択します。
0 番を選択 ↓ ↑ 0 番を選択
候補ウィンドウに省入力候補が表示されているときに、削除したい候補に反転カーソルを合わせ、Ctrl+Del キーを押します。
削除を確認するメッセージが表示されるので、「はい」をクリックします。
繰り返し入力している単語や文章は、読みの途中まで入力すると、自動的に推測変換候補として表示されます。
長い単語や文章の読みをすべて入力しなくても変換できるので、入力の手間を省くことができます。
以前に入力した文字列のほか、慣用句などの入力にも使えます。また、郵便番号を入力すると、住所が推測変換候補として表示されます。
Shift+Return キーを押して確定する
使用する環境またはアプリケーションによっては、推測変換候補が、入力した文字からずれて表示される場合があります。
ATOK パレットの「メニュー」をクリックします。
「基本のメニュー」を選択したあと、「プロパティ(環境設定)」を選択します。ATOK プロパティが起動します。
「入力・変換」シートの「設定項目」で「省入力・推測変換」を選択します。
「推測変換の表示頻度」を「中」または「高」に設定します。
「了解」をクリックします。
よく使う単語やすぐに変換できない単語は、辞書に登録しておくと便利です。
長い単語を短い読みで登録しておくと、入力の手間を省くことができます。
ここでは、「株式会社ジャストシステム」という単語を「じゃすと」という読みで登録する方法を紹介します。
スペース キーを押して変換する
ATOK パレットの「メニュー」をクリックします。
「基本のメニュー」を選択したあと「単語登録」を選択します。単語登録が起動します。
Ctrl+F7 キーを押しても、単語登録を起動できます。ただし、使用する環境やアプリケーションによって、キー操作が効かない場合は、「キー操作が効かない場合」を参照してください。
登録したい単語と読みを入力します。
ここでは「単語」に「株式会社ジャストシステム」、「読み」に「じゃすと」と入力します。
単語の品詞と、登録先となる辞書を選択します。
ここでは「品詞」で「固有組織」を、「辞書」で「標準辞書セット」を選択します。
「了解」をクリックします。
「じゃすと」と入力して スペース キーを押すと、「株式会社ジャストシステム」に変換されるようになります。
不要になった単語は、キー操作で簡単に削除できます。
削除したい単語の読みを入力します。
スペースキーを押して、削除したい単語に変換します。
変換候補が複数ある場合は、続けてスペースキーを押して候補ウィンドウを表示し、削除したい単語に反転カーソルを合わせます。
Ctrl+Del キーを押します。
削除を確認するメッセージが表示されるので、「はい」をクリックします。
登録した単語は、ユーザー辞書に書き込まれます。
バックアップをとるには、ユーザーディレクトリにあるユーザー辞書(標準辞書セットの場合は atok17u1.dic)をほかのハードディスクなどにコピーします。
バックアップを復元するには、コピーしたユーザー辞書を、ユーザーディレクトリに上書きコピーします。
ただし、この方法でバックアップおよび復元すると、バックアップをとったあとに登録した単語の情報などが削除されます。
ユーザーディレクトリは、$HOME/.iiim/le/atokx2/users/<ユーザー名>/ です。$HOME は、各ユーザーのホームディレクトリです。
ユーザー辞書のファイル名は、次の方法で確認できます。
ATOK パレットの「メニュー」をクリックします。
「基本のメニュー」を選択したあと「プロパティ(環境設定)」を選択します。ATOK プロパティが起動します。
「辞書・学習」シートの右上の「辞書セット一覧を表示」をオンにします。
「辞書セット一覧」で、ユーザー辞書のバックアップをとる辞書セットを選択します。
右側の「学習」の「詳細設定」をクリックします。
「ユーザー辞書設定」でユーザー辞書のファイル名を確認します。
このほか、辞書に登録した単語の一覧をテキストファイル(単語ファイル)に保存して、バックアップをとることもできます。詳しくは、ATOK ヘルプをご覧ください。
マニュアルで紹介していない機能や、機能の詳しい説明は、ヘルプで見ることができます。
ヘルプは次の方法で表示できます。
ATOK パレットの「メニュー」をクリックします。
「基本のメニュー」を選択したあと「ヘルプ - ATOK のヘルプ」を選択します。Web ブラウザが起動して、ヘルプのトップページが表示されます。
ヘルプ画面上部で見たい項目をクリックします。
ヘルプ画面左側に、さらに詳しい項目が表示されます。
ヘルプ画面左側で見たい項目をクリックして、ヘルプを参照します。
例えば、JISコード表の記号を参照したい場合は、ヘルプ画面上部の「入力と変換」をクリックして、ヘルプ画面左側で「記号などの入力」の「JISコード表の記号」をクリックすると、該当するヘルプを見ることができます。