Solaris 10 6/06 ご使用にあたって

Sun Fire ハイエンドシステムでの動的再構成

ここでは、Solaris 10 ソフトウェアを実行している Sun Fire ハイエンドシステムでのドメイン側の動的再構成 (DR) の主なバグについて説明します。

Sun Management Services での DR のバグについては、使用しているシステムで実行されている SMS のバージョンに対応した『SMS ご使用にあたって』を参照してください。

ソフトウェアおよびハードウェアの既知のバグ

Sun Fire ハイエンドシステムに関するソフトウェアおよびハードウェアのバグ情報について説明します。

プログラムでネットワークデバイスが開いた状態に保持されていると、デバイスの取り外しが失敗する (5054195)

プロセスによってネットワークデバイスが開いた状態に保持されていると、そのデバイスが関連する DR 操作はすべて失敗します。参照カウントを保持しているデーモンやプロセスによって、DR 操作が中止されます。

回避方法: スーパーユーザーとして次の手順を実行します。

  1. /rplboot ディレクトリを削除するか、またはディレクトリ名を変更します。

  2. NFS サービスを停止します。


    # sh /etc/init.d/nfs.server stop
    
  3. ブートサーバーサービスを停止します。


    # sh /etc/init.d/boot.server stop
    
  4. DR による切り離し操作を実行します。

  5. NFS サービスを再起動します。


    # sh /etc/init.d/nfs.server start
    
  6. ブートサーバーサービスを再起動します。


    # sh /etc/init.d/boot.server start
    

deleteboard を実行するとリークエラーが表示される (4730142)

SunSwift PCI カード、Option 1032 を使用するよう構成されているシステムで DR コマンドを実行すると、次のような警告が表示されることがあります。このような警告は、Solaris 8、Solaris 9、または Solaris 10 ソフトウェアが稼働しているドメインで発生します。警告の例を次に示します。


Aug 12 12:27:41 machine genunix: WARNING:
 vmem_destroy('pcisch2_dvma'): leaked

このような警告が表示されても問題はなく、DR 操作中に DVMA (Direct Virtual Memory Access) 空間は正常にリフレッシュされます。実際には、カーネルのメモリーリークは発生していません。

回避方法: この警告が表示されないようにするには、/etc/system ファイルに次の行を追加します。


set pcisch:pci_preserve_iommu_tsb=0

GigaSwift Ethernet MMF のリンクが、DR 接続後の CISCO 4003 スイッチで停止する

Sun GigaSwift Ethernet MMF Option X1151A を備えたシステムと一部の CISCO スイッチの間でリンクが失敗します。次のいずれかのスイッチに接続されているシステムで DR 操作を実行しようとすると、この失敗が発生します。

この問題は CISCO 6509 スイッチでは見られません。

回避方法: 別のスイッチを使用するか、一覧に示したスイッチのパッチについて Cisco 社にお問い合わせください。