Oracle Solaris Trusted Extensions 管理の手順

ラベル付きゾーンのファイルの共有

Solaris OS では、非大域ゾーンはそのゾーンのディレクトリを共有できません。ただし、Trusted Extensions では、ラベル付きゾーンはディレクトリを共有できます。ラベル付きゾーンのどのディレクトリを共有できるかを指定する処理は、ゾーンの root パス外にあるディレクトリを使用して、大域ゾーンで実行されます。詳細は、「大域ゾーンプロセスとラベル付きゾーン」を参照してください。

/zone/labeled-zone/ ディレクトリ

ゾーンパスとも呼ばれます。大域ゾーンからラベル付きゾーンへのパスです。labeled-zone の下にあるすべてのディレクトリには、ゾーンと同じラベルが付けられます。

/zone/labeled-zone/root/ directories

ゾーンルートパスとも呼ばれます。大域ゾーンから見た場合は、ラベル付きゾーンの root パスです。ラベル付きゾーンから見た場合、これはゾーンのルートで、/ ディレクトリです。ゾーンを管理する場合、このパスは大域ゾーンでは使用されません。

ラベル付きゾーンのディレクトリを共有する場合、大域ゾーン管理者は、ゾーンパスの /etc ディレクトリの dfstab ファイルを作成および変更します。


/zone/labeled-zone/etc/dfs/dfstab

この /etc ディレクトリは、ラベル付きゾーンから表示されません。このディレクトリは、ゾーンで表示される /etc ディレクトリとは異なります。


Global zone view: /zone/labeled-zone/root/etc
Labeled zone view of the same directory: /etc

このパスの dfstab ファイルでは、ラベル付きディレクトリを共有させることができません。

ラベル付きゾーンの状態が ready または running である場合、/zone/labeled-zone/etc/dfs/dfstab ファイルに記載されているファイルはゾーンのラベルで共有されます。手順については、「ラベル付きゾーンのディレクトリを共有する」を参照してください。