Oracle Solaris Trusted Extensions 構成ガイド

Procedure起動したゾーンを Trusted Extensions でカスタマイズする

ゾーンのクローンを作成する場合、この手順によって、ゾーンがほかのゾーンのテンプレートになるように構成します。さらに、この手順でゾーンを使用するよう構成します。

  1. ゾーンが完全に起動されていることを確認します。

    1. zone-name: ゾーン端末コンソールで、root としてログインします。


      hostname console login: root
      Password: Type root password
      
    2. ゾーンが実行されていることを確認します。

      STATUS が running の場合は、ゾーン内で少なくとも 1 つのプロセスが実行中であることを示します。


      # zoneadm list -v
      ID NAME        STATUS         PATH
       2 public      running        /
    3. ゾーンが大域ゾーンと通信できることを確認します。

      X サーバーが大域ゾーンで実行されます。それぞれのラベル付きゾーンがこのサービスを使用するには、大域ゾーンに接続できなければなりません。そのため、ゾーンネットワークが機能しなければ、ゾーンを使用することはできません。詳細は、「ラベル付きゾーンが X サーバーにアクセスできない」を参照してください。

  2. ゾーン端末コンソールで、ラベル付きゾーンで不要なサービスを無効にします。

    このゾーンをコピーまたはクローンを作成する場合、無効にしたサービスは新しいゾーンで無効にされます。システムでオンラインであるサービスは、そのゾーンのサービスマニフェストによって異なります。netservices limited コマンドを使用して、ラベル付きゾーンで必要としないサービスをオフにします。

    1. 多数の不要なサービスを削除します。


      # netservices limited
      
    2. そのほかのサービスを一覧にします。


      # svcs
      ...
      STATE        STIME      FMRI
      online       13:05:00   svc:/application/graphical-login/cde-login:default
      ...
    3. グラフィカルログインを無効にします。


      # svcadm disable svc:/application/graphical-login/cde-login
      # svcs cde-login
      STATE        STIME      FMRI
      disabled     13:06:22   svc:/application/graphical-login/cde-login:default

    サービス管理フレームワークの詳細は、smf(5) のマニュアルページを参照してください。

  3. ゾーンをシャットダウします。

    次の方法のいずれかを選択します。

    • 「ゾーンのシャットダウン」アクションを実行します。

      ゾーンの名前を入力します。

    • 大域ゾーンの端末ウィンドウで、zlogin コマンドを使用します。


      # zlogin zone-name init 0

      詳細は、zlogin(1) のマニュアルページを参照してください。

  4. ゾーンがシャットダウンされたことを確認します。

    zone-name : ゾーン端末コンソールで、次のメッセージによって、ゾーンがシャットダウンされていることが示されます。


    [ NOTICE: Zone halted]

    このゾーンをコピーまたはそのクローンを作成するのではない場合、この最初のゾーンを作成したのと同じ方法で残りのゾーンを作成します。

  5. このゾーンをほかのゾーンのテンプレートとして使用する場合、次のとおりに実行します。

    1. auto_home_zone-name ファイルを削除します。

      大域ゾーンの端末ウィンドウで、zone-name ゾーンからこのファイルを削除します。


      cd /zone/zone-name/root/etc
      # ls auto_home*
      auto_home  auto_home_zone-name
      # rm auto_home_zone-name
      

      たとえば、public ゾーンをほかのゾーンのクローン作成元にした場合、その auto_home ファイルを次のように削除します。


      # cd /zone/public/root/etc
      # rm auto_home_public
      
次の手順