Oracle Solaris Trusted Extensions 構成ガイド

Procedureラベル付きゾーンをカスタマイズする

ゾーンのクローンを作成する、またはゾーンをコピーする場合、この手順によって、ゾーンがほかのゾーンのテンプレートになるように構成されます。さらに、この手順によって、使用するテンプレートから作成されていないゾーンを構成します。

始める前に

大域ゾーンでスーパーユーザーになります。「ゾーンのステータスを確認する」を完了しておきます。

  1. ゾーン端末コンソールで、ラベル付きゾーンで不要なサービスを無効にします。

    このゾーンをコピーまたはクローンを作成する場合、無効にしたサービスは新しいゾーンで無効にされます。システムでオンラインであるサービスは、そのゾーンのサービスマニフェストによって異なります。netservices limited コマンドを使用して、ラベル付きゾーンで必要としないサービスをオフにします。

    1. 多数の不要なサービスを削除します。


      # netservices limited
      
    2. そのほかのサービスを一覧にします。


      # svcs
      ...
      STATE        STIME      FMRI
      online       13:05:00   svc:/application/graphical-login/cde-login:default
      ...
    3. グラフィカルログインを無効にします。


      # svcadm disable svc:/application/graphical-login/cde-login
      # svcs cde-login
      STATE        STIME      FMRI
      disabled     13:06:22   svc:/application/graphical-login/cde-login:default

    サービス管理フレームワークの詳細は、smf(5) のマニュアルページを参照してください。

  2. 「Labeled Zone Manager」で「Halt」を選択してゾーンを停止します。

  3. 続行する前に、ゾーンがシャットダウンされていることを確認します。

    zone-name: ゾーン端末コンソールで、次のメッセージによって、ゾーンがシャットダウンされていることが示されます。


    [ NOTICE: Zone halted]

    このゾーンをコピーまたはそのクローンを作成するのではない場合、この最初のゾーンを作成したのと同じ方法で残りのゾーンを作成します。そのほかの場合は、次の手順に進みます。

  4. このゾーンをほかのゾーンのテンプレートとして使用する場合、次のとおりに実行します。

    1. auto_home_zone-name ファイルを削除します。

      大域ゾーンの端末ウィンドウで、zone-name ゾーンからこのファイルを削除します。


      # cd /zone/zone-name/root/etc
      # ls auto_home*
      auto_home  auto_home_zone-name
      # rm auto_home_zone-name
      

      たとえば、public ゾーンがほかのゾーンのクローン作成元テンプレートである場合、auto_home_public ファイルを次のように削除します。


      # cd /zone/public/root/etc
      # rm auto_home_public
      
    2. このゾーンのクローンを作成する場合、次の手順で ZFS スナップショットを作成してから、「Trusted Extensions でゾーンのコピーまたはクローンを行う」に進みます。

    3. このゾーンをコピーする場合は、手順 6 を完了してから「Trusted Extensions でゾーンのコピーまたはクローンを行う」に進みます。

  5. その他のゾーンのクローンを作成するためのゾーンテンプレートを作成するには、「Create Snapshot」を選択して「了解」をクリックします。


    注意 – 注意 –

    スナップショットのゾーンは、ZFS ファイルシステム内になければなりません。「ゾーンのクローンを作成するために ZFS プールを作成する」でゾーンに ZFS ファイルシステムが作成されます。


  6. カスタマイズしたゾーンがまだ使用できることを確認するには、「Labeled Zone Manager」から「Boot」を選択します。

    ゾーン端末コンソールは、ゾーン起動の進捗を追跡します。次のようなメッセージがコンソールに表示されます。


    [Connected to zone 'public' console]
    
    [NOTICE: Zone booting up]
    ...
    Hostname: zonename
    

    ログインプロンプトに対して Return キーを押します。root としてログインできます。