Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 配備計画ガイド

アクセス制御に関する検討事項

DIT 階層では、特定のタイプのアクセス制御を有効にできます。レプリケーションの場合と同様に、類似したエントリをグループ化したり、エントリを 1 つの分岐から管理したりすることがさらに容易になります。

また、DIT 階層で管理を分散させることもできます。たとえば、DIT を使用して、マーケティング部門の管理者にはマーケティング関連エントリへのアクセス権を付与し、セールス部門の管理者にはセールス関連のエントリへのアクセス権を付与することができます。

DIT ではなくディレクトリの内容に基づいてアクセス制御を設定することもできます。ACI でフィルタされたターゲット機構を使用して、単一のアクセス制御規則を定義します。この規則では、1 つのディレクトリエントリが、特定の属性値を含むすべてのエントリにアクセスできることを記述します。たとえば、ou=Sales という属性を含むすべてのエントリへのアクセス権を営業部の管理者に与える ACI フィルタを設定できます。

ただし、ACI フィルタは管理が簡単ではありません。対象のディレクトリにもっとも適したアクセス制御方法を決定する必要があります。DIT 階層で組織に対応した分岐を作成する、ACI フィルタを適用する、あるいはこの両者を組み合わせる、などの方法から選択します。