Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 インストールガイド

設定の概要

製品をインストールしたら、次の操作を含む製品の配備を設定します。

この節では、次の設定要素について概念の概要を説明します。


注 –

関連する設定手順の一部については、第 6 章「コアリソースの設定」で説明します。


ディレクトリ

ディレクトリは、次を表します。

ディレクトリタイプごとに任意の数を設定できます。

同期設定

同期設定を使用して、オブジェクトの作成、オブジェクトの削除、パスワードなどの属性の変更が Directory Server ディレクトリと Windows ディレクトリの間で伝播する方向を制御します。同期フローオプションは次のとおりです。


注 –

Active Directory および Windows NT が含まれる設定では、Windows NT と Directory Server の間、および Active Directory と Directory Server の間の作成または変更で、異なる同期設定を指定する設定を保存することはできません。


オブジェクトクラス

リソースを設定するときは、オブジェクトクラスに基づいて同期するエントリを指定します。オブジェクトクラスは、どの属性が Directory Server と Active Directory の両方で同期できるかを決定します。


注 –

オブジェクトクラスは、Windows NT には該当しません。


Identity Synchronization for Windows では、2 種類のオブジェクトクラスをサポートします。

オブジェクトクラスおよび属性を設定する手順については、第 6 章「コアリソースの設定」を参照してください。

属性および属性マッピング

属性は、ユーザーエントリを説明する情報を保持します。各属性は、1 つのラベルと 1 つ以上の値があり、属性値として格納可能な情報の種類について標準の構文に従います。

属性はコンソールから定義できます。第 6 章「コアリソースの設定」を参照してください。

属性タイプ

Identity Synchronization for Windows は、重要および作成ユーザー属性を次のように同期します。


注 –

重要属性は、作成属性として自動的に同期されますが、逆は自動的に同期されません。作成属性は、ユーザー作成時のみ同期されます。


パラメータ化された属性のデフォルト値

Identity Synchronization for Windows では、作成属性に対して別の作成属性または重要属性を使用して、パラメータ化されたデフォルト値を作成できます。

パラメータ化されたデフォルト属性値を作成するには、式文字列で既存の作成属性または重要属性の名前の前後にパーセント記号を付けて囲みます (%attribute_name%)。たとえば、homedir=/home/%uid% または cn=%givenName%. %sn% のようにします。

これらの属性のデフォルト値を作成するときは、次のガイドラインに従ってください。

属性のマッピング

同期する属性を定義したら、Directory Server と Active Directory/Windows NT システムの間で属性名をマッピングし、相互に属性を同期できるようにします。たとえば Sun の inetorgperson 属性を Active Directory の user 属性にマッピングします。

重要属性と作成属性の両方で属性マップを使用し、それぞれのディレクトリタイプのすべての「必須の作成属性」で属性マップを設定してください。

同期ユーザーリスト

Directory Server ディレクトリと Windows ディレクトリの両方で同期される特定ユーザーを定義するには、同期ユーザーリスト (SUL) を作成します。これらの定義により、平坦なディレクトリ情報ツリー (DIT) から階層型のディレクトリツリーへの同期が可能になります。

同期ユーザーリストの定義には、次の概念が使用されます。

SUL には 2 つの定義が含まれ、それぞれの定義ではディレクトリタイプのトポロジに関連して同期されるユーザーのグループを識別します。

SUL の作成を準備する場合は、次の点を確認してください。

SUL を作成する詳細については、付録 D 「Identity Synchronization for Windows の同期ユーザーリストの定義と設定」を参照してください。