Sun GlassFish Communications Server 1.5 管理ガイド

Java EE Web サービスの規格

Java APIs for XML Processing (JAXP) は、XML ドキュメントの解析や処理を行うための、ベンダー中立の一連の軽量 API です。JAXP によって、規格に準拠するすべての XML パーサーを Web サービスに「プラグイン」できます。外部パーサーが「プラグイン」されていない場合、JAXP は自身に実装された XML パーサーを使用します。

Java API for XML-based Remote Procedure Calls (JAX-RPC) は、クライアントサーバー遠隔手続き呼び出しに XML ベースプロトコルを使用します。JAX-RPC は、SOAP ベースの相互運用可能で移植性のある Web サービスを可能にします。開発者は、JAX-RPC プログラミングモデルを使用して、SOAP ベースの Web サービスエンドポイントとそれに対応する WSDL 記述、およびクライアントを開発します。JAX-RPC ベースの Web サービスは、Java ベース以外のクライアントと対話できます。同様に、JAX-RPC ベースのクライアントは、Java ベース以外の Web サービスと対話できます。

Java API for XML Registries (JAXR) は、ビジネスレジストリにアクセスするための Java API です。JAXR には、UDDI およびその他のレジストリ仕様 (ebXML など) をサポートする柔軟なアーキテクチャーが備わっています。JAXR クライアント (スタンドアロン Java アプリケーションや J2EE コンポーネントなど) は、JAXR プロバイダが提供する JAXR API の実装を使用して、ビジネスレジストリにアクセスします。JAXR プロバイダは 2 つの部分から構成されます。 レジストリ固有の API 実装を提供するレジストリ固有の JAXR プロバイダと、レジストリのタイプに依存しない API のレジストリ機能を実装するプラグイン可能な JAXR プロバイダです。プラグイン可能なプロバイダは、レジストリ固有プロバイダの詳細をクライアントから見えないようにします。

SOAP with Attachments API for Java (SAAJ) により、開発者は、SOAP 1.1 仕様と SOAP with Attachments note に準拠するメッセージを作成および処理できます。SAAJ プロバイダは、添付ファイル付きの SOAP メッセージを処理するための抽象化オブジェクトを提供します。上級開発者は、SAAJ を使用して、SOAP メッセージで直接アプリケーションを動作させることができます。添付ファイルには、完全な XML ドキュメント、XML フラグメント、または MIME タイプの添付ファイルを使用できます。また、SAAJ により、開発者は、ほかの MIME タイプのサポートを有効にできます。JAX-RPC などの JAX テクノロジでは、内部的に SAAJ を使用することで、SOAP の複雑さを開発者に感じさせないようにしています。SAAJ には次の機能があります。