Sun GlassFish Communications Server 1.5 配備計画ガイド

Message Queue ブローカを使用するための Application Server の設定

Communications Server の Java Message Service は、Message Queue のコネクタモジュール (リソースアダプタ) を表します。Java Message Service は、管理コンソールまたは asadmin コマンド行ユーティリティーから管理することができます。

MQ ブローカ (JMS ホスト) は、Communications Server プロセスとは別の JVM で動作します。これにより、複数の Communications Server インスタンスまたはクラスタが MQ ブローカの同じセットを共有できます。

Communications Server では、JMS ホストは MQ ブローカを指します。Communications Server の Java Message Service 設定には、使用されるすべての JMS ホストを含む JMS ホストリスト (AddressList とも呼ばれる) が含まれています。

管理コンソールを使用した JMS の管理

管理コンソールでは、特定の構成の「Java メッセージサービス」ノードを使用して JMS プロパティーを設定できます。「再接続間隔」や「再接続試行」などのプロパティーを設定できます。詳細は、『Sun GlassFish Communications Server 1.5 管理ガイド』の第 4 章「Java Message Service (JMS) リソースの設定」を参照してください。

「Java メッセージサービス」ノードの下の「JMS ホスト」ノードには、JMS ホストのリストが含まれています。リストにホストを追加することも、リストからホストを削除することもできます。ホストごとに、ホスト名、ポート番号、および管理ユーザーの名前とパスワードを設定できます。JMS ホストリストには、デフォルトで、Communications Server に統合されたローカルの MQ ブローカを表す、"default_JMS_host" という 1 つの MQ ブローカが含まれています。

JMS ホストリストを、クラスタ内のすべての MQ ブローカを含むように設定します。たとえば、3 つの MQ ブローカを含むクラスタを設定するには、それぞれに対して Java Message Service 内に 1 つの JMS ホストを追加します。Message Queue クライアントは、Java Message Service 内の設定情報を使用して MQ ブローカと通信します。

asadmin を使用した JMS の管理

管理コンソールに加えて、asadmin コマンド行ユーティリティーでも Java Message Service と JMS ホストを管理できます。次の asadmin コマンドを使用します。

Java Message Service タイプ

Communications Server と MQ ブローカの間の統合には、 ローカルとリモートの 2 つのタイプがあります。このタイプ属性は、管理コンソールの「Java メッセージサービス」ページで設定できます。

ローカルの Java Message Service

「タイプ」属性が LOCAL の場合は、Communications Server が MQ ブローカを起動および停止します。Communications Server は起動時に、デフォルト JMS ホストとして指定されている MQ ブローカを起動します。同様に、Communications Server インスタンスは停止時に、MQ ブローカを停止します。LOCAL タイプはスタンドアロンの Communications Server インスタンスに最適です。

LOCAL タイプでは、「起動引数」属性を使用して MQ ブローカの起動パラメータを指定します。

リモートの Java Message Service

「タイプ」属性が REMOTE の場合、Communications Server は、外部に設定されているブローカまたはブローカクラスタを使用します。この場合、MQ ブローカの起動と停止は Communications Server とは別個に行い、MQ ツールを使用してブローカまたはブローカクラスタを設定および調整する必要があります。REMOTE タイプは Communications Server クラスタに最適です。

REMOTE タイプでは、MQ ツールを使用して MQ ブローカ起動パラメータを指定する必要があります。「起動引数」属性は無視されます。

デフォルト JMS ホスト

デフォルト JMS ホストは、管理コンソールの「Java メッセージサービス」ページで指定できます。Java Message Service タイプが LOCAL の場合、Communications Server は、Communications Server インスタンスが起動したときにデフォルト JMS ホストを起動します。

MQ ブローカクラスタを使用するには、デフォルト JMS ホストを削除したあと、クラスタ内のすべての MQ ブローカを JMS ホストとして追加します。この場合、デフォルト JMS ホストは JMS ホストリスト内の最初の JMS ホストになります。

また、デフォルト JMS ホストを、いずれかの JMS ホストに明示的に設定することもできます。Communications Server が Message Queue クラスタを使用する場合、デフォルト JMS ホストは MQ 固有のコマンドを実行します。たとえば、MQ ブローカクラスタの物理送信先が作成される場合、デフォルト JMS ホストはその物理送信先を作成するためにコマンドを実行しますが、クラスタ内のすべてのブローカがその物理送信先を使用します。