更新日付: 2005 年 11 月 22 日

Sun[tm] Studio 11 リリースノート (Linux プラットフォーム)

Sun Studio 11 リリースノート (Linux プラットフォーム) 最新のインストール情報とソフトウェアの情報を記載したものです。

この文書の情報は、各コンポーネントの Reaeme ファイルの情報を更新、拡張したものです。

Readme ファイルには、Sun Developer Network (SDN) Sun Studio ポータル (http://developers.sun.com/prodtech/cc/documentation/ss11/ja/index.html) からアクセスできます。


目次

  1. システム要件
  2. インストーラ別のディスク容量条件
  3. インストール情報
  4. アップデート通知
  5. IDE について
  6. パフォーマンスアナライザについて
  7. dbx の問題
  8. X-Designer の問題
  9. 今後のリリースで削除される機能
  10. マニュアル



A. システム要件

Sun Studio 11 ソフトウェア (Linux プラットフォーム) は次のプラットフォームにインストールすることができます。 Sun Studio 11 Solaris プラットフォームへのインストール方法については、『Sun Studio 11 リリースノート (Solarisプラットフォーム)』を参照してください。

システム要件を次の表に示します。



オペレーティングシステム SUSE Linux Enterprise Server 9 (英語ロケールのみ。日本語および簡体中国語ロケールではサポートされません)
RedHat Enterprise Linux 4
CPU 32 ビット開発 (x86 アーキテクチャ) 用
最小 :
  Intel Pentium III 500 MHz Workstation

64 ビット開発 (x64 アーキテクチャ) 用
推奨:
  Sun Java Workstation W2100z 以上
  (2 つの 2.6 GHz 200 シリーズ AMD Opteron プロセッサ)
 最小 :
  Sun Fire V20z サーバー
メモリー 推奨: 1G バイト
最小: 512M バイト
スワップ領域 推奨: 2G バイト
最小: 1G バイト
使用ディスク領域 製品によって異なります。インストーラ別のディスク容量条件を参照してください。
J2SE テクノロジ J2SE 1.4.2_08 テクノロジまたは J2SE 5.0 Update 3 テクノロジ (英語ロケール)
J2SE 1.4.2_10 テクノロジまたは J2SE 5.0 Update 5 テクノロジ (日本語および簡体中国語ロケール)*
コンパイラ Sun Java Desktop System, Release 3 および SUSE Linux Enterprise Server 9 上の GCC 3.3 ファミリ
GCC 3.4 family on RedHat Enterprise Linux 4 上の GCC 3.4 ファミリ
(gcc コンパイラおよび g++ コンパイラのみ。g77 コンパイラはサポートされない)
* 注: 日本語または簡体中国語ロケールで、J2SE 1.4.2_10 テクノロジまたは J2SE 5.0 Update 5 テクノロジをインストールしていない場合、マルチバイト文字が正しく表示されません。
スワップ領域を確認または追加するには、『Sun Studio 11 インストールガイド (Linux プラットフォーム)』の第 1 章の「システム要件」の説明を参照してください。 このマニュアルは、http://docs.sun.com/doc/819-4642 から入手できます。

B. インストーラ別のディスク容量条件

Sun Studio 11 (Linux プラットフォーム版) ソフトウェアのインストールに必要なディスク容量は 556 M バイトです。使用するインストーラごとに必要となるディスク容量を次の表に示します。

インストーラ 必要なディスク容量の目安 (M バイト)

Sun Studio 11 ソフトウェア

443.7

J2SE 1.4.2_08 テクノロジ

  94.5

他社製ソースコード

  19.4



C. インストール情報

Sun Studio 11 リリースのインストーラの新機能とインストールに関する既知の問題について説明します。

旧製品とは異なるディレクトリへのインストールが必要

Sun Studio 9 ソフトウェアまたは Sun Studio 10 ソフトウェアがすでにインストールされている場合は、インストールの指示に従い、必ず別のディレクトリに Sun Studio 11 ソフトウェアをインストールしてください。

バッチインストールプログラムを使用した簡単なインストールとアンインストール

batch_installer コマンドおよび batch_uninstall_all コマンドを使用することで、最小限の作業でソフトウェア製品をインストールとアンインストールができます。バッチインストールおよびバッチアンインストールの詳細については、docs.sun.com Web サイトの http://docs.sun.com/doc/819-4642 にある『Sun Studio 11 インストールガイド (Linux プラットフォーム)』 を参照してください。

Java Desktop System 上で Sun Studio ソフトウェアを実行する場合は開発ツールパッケージグループが必要

JDS (Java Desktop System) ソフトウェア上で Sun Studio 11 ソフトウェアをインストールする場合は、JDS インストールに対して開発ツールパッケージグループを追加する必要があります。このパッケージグループは、デフォルトの JDS インストールではインストールされません。これは、コンパイラ、リンカー、ctags のような、ネイティブ言語アプリケーションのために JDS ソフトウェアを開発環境に変換するパッケージを含んでいます。 これらのパッケージまたは同等のプログラムがサーバー上にない場合、Sun Studio 11 は期待どおりに動作しません。

このパッケージグループをインストールする手順は、以下のとおりです。

  1. 以下を入力してスーパーユーザー (root) になります。
    % su
    Password:root-password
    
  2. 次のように入力して Java Desktop System Configurator を起動します。
    # yast2 &
    
  3. 右側のパネルで、「インストール」または「ソフトウェアの削除」を選択します。「パッケージ情報」ウィンドウが開きます。
  4. 「パッケージ情報」ウィンドウの左側のパネルで、「開発ツール」を選択します。次に、ウィンドウの右下の「Accept」をクリックします。「インストール」ウィンドウが開き、CD を正しく挿入するように指示するダイアログが表示されます。
  5. 要求の CD を挿入し、「了解」クリックします。開発ツールパッケージグループがインストールされます。
  6. インストールが完了したら、Configurator のウィンドウで「閉じる」をクリックします。
  7. 次のように入力してスーパーユーザー権限から抜けます。
    # exit
    

version コマンドが使用できない

Sun Studio 11 ソフトウェアの version コマンドは、Linux プラットフォームでは使用できません。Sun Studio 11 ソフトウェアのコンポーネント上のバージョン情報を確認するには、-V オプションを使用してください。dmake (DistributedMake) 用には、-v オプションを使用してください。

email_template.txt ファイルがない

このリリースでは、インストーラの「インストールの後で」ページで表示される email_template.txt が実際にはありません。

RedHat Enterprise Linux 4 の日本語環境でのインストール

RedHat Enterprise Linux 4 の日本語環境で Sun Studio 11 ソフトウェアを使用する場合には、以下の J2SE テクノロジが必要です。

   J2SE 1.4.2_10 テクノロジまたは J2SE 5.0 Update 5 テクノロジ

Sun Studio 11 のインストールを行う前に、これらのバージョンの J2SE テクノロジを別途ダウンロードしてインストールしてください。インストーラを実行する時には、必ず root でログインした後に、--jdkhome オプションを使用して上記の J2SE テクノロジを指定してインストーラを実行してください。

   例: # ./installer --jdkhome /usr/java/j2sdk1.4.2_10

D. アップデート通知

アップデート通知機能は、定期的に www.sun.com をチェックして、Sun Studio ソ フトウェアに関連するパッチやメジャーソフトウェアアップデートなどの、利用可能 な変更情報を通知します。

IDE からアップデートファイルの現在の内容を表示するには、「ヘルプ」->「製品の更新情報を表示」を選択します。

サーバーとの接続を開始してアップデート情報を入手するには、「ヘルプ」->「製品の更新情報の有無を確認」を選択します。

コマンド行を使用すると、~/.sunstudio/user_info/latest_updates.html でアップデートファイルを表示することができます。

システムが HTTP プロキシサーバーでネットワークに接続されているのにアップデート通知機能が確認できない場合は、次の手順でプロキシサーバー情報を設定できます。

  1. 「ツール」->「セットアップウィザード」を選択します。
  2. ウィザードで、「HTTP プロキシサーバーを使用する」チェックボックスを選択します。
  3. 「プロキシサーバー名」フィールドにプロキシホスト名を入力し、「ポート」フィー ルドにポート番号を入力します。
  4. 「完了」をクリックします。
ALL_PROXY 環境変数を使用してプロキシサーバーを設定することもできます。たとえば、setenv ALL_PROXY myproxy:8080 とします。

注: プロキシサーバー情報を IDE に認識させるために、IDE を終了して再起動する必要があります。

アップデート通知機能を無効にするには、SUNW_NO_UPDATE_NOTIFY 環境変数を False 以外の値に設定します。

アップデート通知機能のプロセスの実行中は、使用状況に関する情報が通知されます。この情報は、Sun Studio ソフトウェアの将来のリリースの改善のために、Sun Microsystems によって使用されます。この情報は匿名で、いかなる個人または組織にも関連付けられることはありません。

E. IDE について

Sun Studio 11 統合開発環境 (IDE) を使用する前に、必ず IDE の Readme を参照してください。 この Readme は、/installation_directory/sunstudio10/docs/ja/index.html からアクセスできます。デフォルトの installation_directory/opt/sun です。

この文書には、IDE を正しく動作させるために実行しなければならない設定作業に関する重要な情報が記載されています。それらの作業は、次のとおりです。

IDE の起動

IDE を起動する方法は次のとおりです。

  1. /installation_directory/sunstudio11/bin$PATH 環境変数に含まれており、Sun Studio ソフトウェアの別のリリースよりも前に指定されていることを確認します。
  2. J2SE 1.4.2_08 テクノロジを使用している場合は、次のように入力します。
    sunstudio &
    
  3. J2SE 5.0 Update 3 テクノロジを使用している場合は、次のように入力します。
    sunstudio --jdkhome path_to_32-bit_J2SE_technology &
    

sunstudio コマンドおよび引数についての詳細は、sunstudio(1) のマニュアルページを参照してください。sunstudio(1) のマニュアルページを表示するには、 /installation_directory/sunstudio11/man$MANPATH 環境変数に含める必要があります。

RedHat Enterprise Linux 4 の日本語環境で Sun Studio 11 ソフトウェアを使用する場合には、J2SE 1.4.2_10 テクノロジまたは J2SE 5.0 Update 5 テクノロジを使用する必要があります。次の構文で、別途インストールした J2SE テクノロジを指定して IDE を起動してください。

   % sunstudio --jdkhome <インストールした J2SE テクノロジへのパス>

   例: % sunstudio --jdkhome /usr/java/j2sdk1.4.2_10

J2SE テクノロジ

IDE は、Sun Studio 11 リリースに組み込まれている J2SE 1.4.2_08 テクノロジ、または 32 ビット J2SE 5.0 Update 3 テクノロジを使用した場合に正しく動作します。IDE は、64 ビット J2SE 5.0 Update 3 テクノロジでは動作しません。 日本語環境の場合は、J2SE 1.4.2_10 テクノロジまたは J2SE 5.0 Update 5 テクノロジが必要です。

Java のデバッグ

Java プログラムのデバッグセッションを開始する前に、「ツール」>「Java 言語サポート」を選択して Java 言語サポートを有効にしてください。デバッグセッションが完了するまでは、常に有効にしておいてください。

デバッグセッションの進行中に Java 言語サポートの有効、無効を切り替えると、以下のような問題が発生します。

F. パフォーマンスアナライザについて

パフォーマンスアナライザは、32 ビット J2SE 5.0 Update 3 テクノロジで動作しますが、64 ビット J2SE 5.0 Update 3 テクノロジでは動作しません。J2SE 5.0 Update 3 テクノロジを使用しているときに、コマンド行からパフォーマンスアナライザ GUI を起動するには、次のように入力します。
analyzer --jdkhome path_to_32-bit_J2SE_technology &
日本語環境では、常に上記の構文を使用して、J2SE 1.4.2_10 テクノロジまたは J2SE 5.0 Update 5 テクノロジを使用してください。

G. dbx の問題

Linux プラットフォーム上で Java プログラムをデバッグしているとき、dbx デバッガが zombie スレッドの状態を待っているときにハングアップする場合があります。

回避策:
LD_ASSUME_KERNEL 環境変数を次のように設定してください。

setenv LD_ASSUME_KERNEL 2.4.1

H. X-Designer の問題

x64 システム上の Linux OS で X-Designer GUI Builder を正しく動作させるには、LD_RUN_PATH 環境変数を次のように設定する必要があります。

export LD_RUN_PATH=/usr/OpenMotif-2.1.31/lib64:/usr/X11R6/lib64

I. 今後のリリースで削除される機能

dbxadb コマンド

dbx コマンド行デバッガの adb コマンド (adb-style コマンドの実行または adb モードの設定を行う) は、今後の Sun Studio リリースでは削除される予定です。

J. マニュアル

Sun Studio 11 のマニュアルについての情報を示します。このリリースノートの情報は、他のすべてのマニュアルの情報よりも優先されます。

Sun Studio 11 (Linux プラットフォーム) に含まれるマニュアル

Sun Studio 11 の本リリースには、次に示すマニュアルが含まれています。

マニュアル要件

PDF 形式の製品マニュアルを表示するには、Adobe Acrobat Reader ソフトウェアが必要です。このソフトウェアをダウンロードするには、http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep.html を参照してください。


Copyright © 2005 Sun Microsystems, Inc., 4150 Network Circle, Santa Clara, California 95054, U.S.A. All rights reserved.

U.S. Government Rights - Commercial software. Government users are subject to the Sun Microsystems, Inc. standard license agreement and applicable provisions of the FAR and its supplements. Use is subject to license terms.

この製品には第三者によって開発された成果物が含まれている場合があります。本製品の一部は、カリフォルニア大学からライセンスされている Berkeley BSD システムに基づいていることがあります。UNIX は、X/Open Company Limited が独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における登録商標です。フォントテクノロジを含むサードパーティ製のソフトウェアの著作権およびライセンスは、Sun Microsystems, Inc. のサプライヤが保有しています。

Sun、Sun Microsystems、Sun のロゴ、Java、JavaHelp、docs.sun.com、および Solaris は、米国および他の各国における Sun Microsystems, Inc. の商標または登録商標です。すべての SPARC の商標はライセンス規定に従って使用されており、米国および他の各国における SPARC International, Inc. の商標または登録商標です。SPARC の商標を持つ製品は、Sun Microsystems, Inc. によって開発されたアーキテクチャに基づいています。

本製品は、米国輸出管理法の対象となっています。また、他国においても輸出入管理法規の対象となっている場合があります。お客様は、それらのすべての法令および規制を厳守することに同意し、納品後に輸出、再輸出、または輸入の許可が必要となった場合には、お客様にそれらを取得する責任があるものとします。本製品を米国輸出規制法に指定されている各国または団体に提供することを禁じます。お客様は、本ソフトウェアが、核施設の設計、建設、運転または保守で使用するように設計、ライセンス、および意図されていないことを認識するものとします。Sun Microsystems, Inc. は、そのような目的の適合性に関して、明示的、黙示的を問わずいかなる保証も致しません。

本書は、「現状のまま」をベースとして提供され、商品性、特定目的への適合性または第三者の権利の非侵害の黙示の保証を含み、明示的であるか黙示的であるかを問わず、あらゆる説明および保証は、法的に無効である限り、拒否されるものとします。