Sun Java System Web Proxy Server 4 リリースノート

Sun Java™ System Web Proxy Server リリースノート

バージョン 4

Part No. 819-2880

このリリースノートには、Sun JavaTM System Web Proxy Server 4 製品 (以後 Proxy Server 4) がリリースされた時点で利用できる重要な情報が含まれています。ここでは、プラットフォームの概要と既知の問題について説明します。Sun 製品を使い始める前に、このドキュメントおよび関連ドキュメントをお読みください。

このドキュメントには、次の項目があります。


Sun Java System Web Proxy Server 4 の新機能

Proxy Server 4 には、次の新機能があります。

最新の HTTP コア

Proxy Server 4 は、マルチスレッドアーキテクチャーを採用しています。HTTP/1.1 に準拠し、IP アドレスの IPv6 表記法をサポートしています。

強化された管理ユーザーインタフェース

Proxy Server 4 には、使いやすくなった新しい管理ユーザーインタフェースがあります。このインタフェースは、どの画面でも一貫した「Look and Feel (見た目と使い心地)」で操作できます。

強化されたインストーラユーザーインタフェース

Proxy Server 4 には、使いやすくなった新しいインストーラユーザーインタフェースがあります。このインタフェースでは、GUI、CLI、およびサイレントモードを使用してサーバーをインストールできます。

セキュリティーの強化

Proxy Server 4 では、次のセキュリティー強化が行われています。

パフォーマンスの強化

Proxy Server 4 では、次の点でパフォーマンスが強化されています。

新しい動的再設定

動的再設定は、Proxy Server 4 の新しい機能です。この機能では、実行中のプロキシサーバーの設定を変更したあとで、そのプロキシサーバーの停止および再起動を行わずに、変更を有効にできます。サーバーを再起動しないで、server.xml 内のほとんどの設定と属性、およびその関連ファイルを動的に変更できます。新しい設定を動的にインストールするには、管理ユーザーインタフェースの「Restart Required」リンクをクリックし、「Load Configuration Files」をクリックします。新しい設定のインストール時にエラーが発生した場合は、前の設定が復元されます。

新しい server.xml ファイル

新しい server.xml ファイルには、サーバー設定情報が XML 形式で記録されます。

NSAPI フィルタのサポート

Proxy Server 4 では、NSAPI (Netscape Server Application Programmer's Interface) フィルタをサポートするために、NSAPI が拡張されています。フィルタを使用すると、HTTP 要求および応答ストリームをカスタム処理できます。つまり、別の機能に対して提示されたコンテンツ、または別の機能によって生成されたコンテンツを横取りしたあと、それらを変更することが可能になります。

HTTP 圧縮のサポート

Proxy Server 4 は、コンテンツ圧縮をサポートしています。この機能により、コンテンツ量に合わせてハードウェアコストを増加させることなく、クライアントへの配信スピードを速め、より多くのコンテンツを提供できるようになります。コンテンツ圧縮により、コンテンツのダウンロード時間が減少します。これは、ダイアルアップ接続やトラフィックの多い接続を使用するユーザーにとって非常に重要な利点です。

コンテンツ URL リライティングのサポート

Proxy Server 4 では、コンテンツ URL リライティングのサポートが追加されています。これにより、送信データを検査し、ある文字列を別の文字列に置換するフィルタを作成することができます。文字列に使用できるのは、URL またはページコンテンツです。この機能は、逆プロキシモードで動作します。

HTTP セッション対応の負荷分散

Proxy Server 4 では、JSESSIONID に基づいて、セッション対応の負荷分散を Web アプリケーション要求に対して実行します。

NSS 3.9.5 および NSPR 4.5.1 のサポート

Proxy Server 4 は、NSS (Network Security Services) 3.9.5 および NSPR (Netscape Portable Runtime) 4.5.1 をサポートしています。

強化されたハードウェアアクセラレータ暗号化のサポート

Proxy Server 4 では、プロキシサーバー上の SSL のパフォーマンスを強化する暗号化アクセラレータボード SunTM Crypto Accelerator 4000 に対するハードウェアアクセラレータがサポートされています。


Proxy Server 4 リリースで利用できない機能

次の機能は、Proxy Server 4 リリースでは利用できません。


プラットフォームの概要

この節では、Proxy Server 4 でサポートされるプラットフォームコンポーネントに関する情報を示します。

この節には、次の項目があります。

プラットフォームの要件

次の表は、Proxy Server 4 プラットフォームの要件についてまとめたものです。

表 1 Proxy Server 4 のプラットフォーム要件

オペレーティングシステム

最小限のメモリー

推奨するメモリー

推奨するディスク容量*

Sun SolarisTM 8 for SPARC®

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Trusted Sun Solaris 8 for SPARC

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Sun Solaris 9 for SPARC

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Sun Solaris 10 for SPARC

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Sun Solaris 9 for x86

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Sun Solaris 10 for AMD OpteronTM

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Red Hat Linux Advanced Server 2.1

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Microsoft Windows 2000 Server Service Pack 4

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Microsoft Windows 2000 Advanced Server

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

Microsoft Windows 2003 Enterprise Edition

256M バイト

512M バイト以上

512M バイト以上

*キャッシュ容量の設定によって決まります。デフォルトのキャッシュ容量設定は 2G バイトです

サポートされるブラウザ

次の表は、Proxy Server 4 でサポートされるブラウザを一覧したものです。

表 2 Proxy Server 4 でサポートされるブラウザ

ブラウザ

バージョン

Microsoft Internet Explorer

6.0

NetscapeTM

7.1, 7.2

MozillaTM

1.4.1, 1.7.2


ハードウェアおよびソフトウェアの要件

「プラットフォームの要件」に一覧した UNIX オペレーティングシステムのメモリーおよびディスク容量の要件に加えて、システムには適切なスワップ容量も必要です。


マニュアルへのアクセス

Sun Java System Web Proxy Server 4 のマニュアルはさまざまな方法で提供されています。


既知の問題

この節では、Sun Java System Web Proxy Server 4 がリリースされた時点での非常に重要な既知の問題および制限を一覧表示します。問題をカテゴリごとに記述します。

管理

次の表は、管理ユーザーインタフェースに関連した既知の問題を一覧したものです。

表 3 管理における既知の問題 

ID

概要

6213012

Windows 上の ROTATELOGS イベントは、指定された時間に起動されません。

6213014

Windows 上の RESTART イベントは、指定された時間に起動されません。

6213017

Windows 上の RECONFIG イベントは、指定された時間に起動されません。

6224535

HTTP クライアントの timeout および retries パラメータは、管理インタフェースを使用して設定することはできません。

回避策

timeout パラメータのデフォルト値は 5 分ですが、obj.conf ファイルの http-client-config SAF に timeout= 秒数 というパラメータを含めることによって上書きできます。

retries パラメータのデフォルト値は 3 です。要求の再試行回数は、obj.conf ファイルの http-client-config SAF に retries=再試行回数というパラメータを含めることによって設定できます。

有効なタイムアウトは、timeout x retries です。

6241978

Windows 上の管理インタフェースにアクセスする際にエラーが発生する可能性があります。

回避策

システムの system32 ディレクトリにバージョン 4.5.1 以降の libnspr4.dll が含まれていることを確認し、そのファイルを %install_dir%¥bin¥proxy¥bin ディレクトリから system32 ディレクトリにコピーして、管理サーバーを再起動します。

6231297

SOCKS 設定に変更を加えて、SOCKS サーバーの代わりに Proxy Server を再起動した場合は、「Restart Required」リンクが消えます。

キャッシュ

次の表は、キャッシュに関連した既知の問題を一覧したものです。

表 4 キャッシュにおける既知の問題

ID

概要

6275141

更新抑制機能は GUI に表示され、「Server Manager」 > 「Caching」 > 「Configure File Cache」ページに説明がありますが、更新抑制機能はこのリリースの Proxy Server 4 では実装されていません。

マニュアル

次の表は、マニュアルに関連した既知の問題を一覧したものです。

表 5 マニュアルにおける既知の問題

ID

概要

6263694

「Add and Replace Compromised Key List」ページおよび「Add and Replace Certificate Revocation List」ページでオンラインヘルプが利用できません。

これらのページのオンラインヘルプにアクセスするには、次の操作を実行します。

  1. Administration Server または Server Manager にアクセスし、「Security」タブをクリックします。
  2. 「Install CRL/CKL」リンクをクリックします。
  3. ユーザーインタフェースの右上隅にある「ヘルプ」ボタンをクリックします。

「Install Certificate Revocation List/Compromised Key List」ページのオンラインヘルプが表示され、「Add」および「Replace」に関連する情報へのリンクが示されます。

インストール

次の表は、インストールに関連した既知の問題を一覧したものです。

表 6 インストールにおける既知の問題

ID

概要

6205683

Windows 上のコンソールインストールに失敗します。

6255325

root ユーザーでないユーザーが Proxy Server をインストールし、/var/opt/sun/install ディレクトリが存在しない場合、インストーラは例外をスローし、Linux でのインストールは失敗します。

国際化

次の表は、国際化に関連した既知の問題を一覧したものです。

表 7 国際化における既知の問題

ID

概要

6233080

ルーティングが別のプロキシを使って設定されている場合、「Disable Proxying」オプションはマルチバイトデータ (URL エンコード) の URL では機能しません。

6233090

マルチバイトデータ (URL エンコード) の URL をマップできません。

6233093

マルチバイトデータ (URL エンコード) の URL のフィルタを作成できません。

6233100

取得中のページのマルチバイト文字列をリライトできません。

6242627

ローカライズされたコアメッセージが表示されません。

6246562

クラスタを使って別のロケールおよびプラットフォームにインストールされた一連のサーバーの停止に失敗します。

回避策

各サーバーを個別に停止します。

ローカライズ

次の表は、ローカライズに関連した既知の問題を一覧したものです。

表 8 ローカライズにおける既知の問題

ID

概要

6259314

ローカライズされた一部のオンラインヘルプページが英語のオンラインヘルプページと同期化されていません。英語のオンラインヘルプでは、次の変更が加えられています。

  1. 「Administration server」 > 「Global Settings」 > 「Set SNMP Master Agent Community」ページで、ページタイトルから「UNIX/Linux」が削除され、UNIX および Linux への参照が説明に追加されています。
  2. 「Administration server」 > 「Global Settings」 > 「Set SNMP Master Agent Trap」ページで、ページタイトルから「UNIX/Linux」が削除され、UNIX および Linux への参照が説明に追加されています。
  3. 「Administration server」 > 「Global Settings」 > 「Control SNMP Master Agent」ページで、ページタイトルから「UNIX/Linux」が削除され、UNIX および Linux への参照が説明に追加されています。
  4. 「Administration Server/Server Manager」 > 「Security」 > 「Install CRL/CKL」ページで、ページタイトルが「Install CRL/CKL」から「Install Certificate Revocation List/Compromised Key List」に変更され、対応する変更が説明に加えられています。
  5. 「Administration Server/Server Manager」 >「Security」 > 「Manage CRL/CKL」ページで、ページタイトルが「Manage CRL/CKL」から「Manage Certificate Revocation List/Compromised Key List」に変更され、対応する変更が説明に加えられています。「Based on your selection on The Manage CRL/CKL Page, the Edit CKL/CRL page displays information for a CKL or CRL.」の行が、「Based on your selection on The Manage Certificate Revocation List/Compromised Key List Page, the Edit CKL/CRL page displays information for a CKL or CRL.」に変更されています。
  6. 「Server Manager」 > 「Caching」 > 「Set Cache Specifics」ページで、作業ディレクトリの説明が変更されています。
  7. 「Server Manager」 > 「Caching」 > 「Manage Sections」ページで、説明が変更されています。
  8. 「Server Manager」 > 「Caching」 > 「Tune Cache」ページで、説明が変更されています。
  9. 「Server Manager」 > 「Caching」 > 「Set Caching Configuration」ページで、内容の表現方法が変更されています。
  10. 「Server Manager」 > 「Server status」 > 「Set Access Log preferences」ページで、「Log Client accesses element」の説明が変更されています。「Virtual servers」が説明から削除されています。
  11. 「Server Manager」 > 「Caching」 > 「View URL Database」ページで、説明が変更されています。

監視

次の表は、監視に関連した既知の問題を一覧したものです。

表 9 監視における既知の問題

ID

概要

6268536

libnspr4.dll ファイルが system32 ディレクトリにない場合、Windows 上の SNMP は機能しません。

回避策

システムの system32 ディレクトリにバージョン 4.5.1 以降の libnspr4.dll が含まれていることを確認し、そのファイルを %install_dir%¥bin¥proxy¥bin ディレクトリから system32 ディレクトリにコピーして、管理サーバーを再起動します。

SOCKS

次の表は、SOCKS に関連した既知の問題を一覧したものです。

表 10 SOCKS における既知の問題

ID

概要

6245453

更新抑制機能は GUI に表示され、「Server Manager」 > 「SOCKS」 > 「Configure SOCKS v5」のページに説明がありますが、更新抑制機能はこのリリースの Proxy Server 4 では実装されていません。

6263389

Windows で同じポートを使用して SOCKS の 2 つのインスタンスを起動すると、エラーがレポートされません。


お問い合わせ先

Sun Java System Web Proxy Server 4 の使用にあたって問題が発生した場合は、以下のいずれかの方法で Sun のカスタマサポートにお問い合わせください。

次の情報をお知らせください。


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