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Sun Java System Web Proxy Server 4.0.1 管理ガイド 

第 1 章
Sun Java System Web Proxy Server の概要

この章では、Sun JavaTM System Web Proxy Server の概要について説明します。また、このリリースの新機能について簡単に説明し、Proxy Server の管理、設定、および管理で使用する Web ベースのユーザーインタフェースの概要について説明します。

この章では、次の項目について説明します。


Sun Java System Web Proxy Server について

Sun Java System Web Proxy Server とは、高パフォーマンスのインターネットおよびイントラネット環境に対する HTTP キャッシュおよびアクセラレーションの基盤です。Proxy Server は、Web コンテンツのキャッシュとフィルタ、およびネットワークパフォーマンスの向上のために使用される強力なシステムで、ネットワークインフラストラクチャーとの緊密な統合、クロスプラットフォームのサポート、および一元管理機能を備えています。ネットワークトラフィックマネージャーとして動作することで、情報を効率よく配布および管理するため、ネットワークトラフィックとユーザーの待ち時間が削減されます。また、Proxy Server を使用すると、コンテンツ配布用のセキュリティー保護されたゲートウェイとなり、インターネットトラフィックの制御点として機能するため、ユーザーは、ネットワークリソースに安全かつ生産的にアクセスできるようになります。


このリリースでの新機能

Sun Java System Web Proxy Server 4 では、次の機能が追加されています。

新機能と機能追加については、次の Web サイトで入手できる『Proxy Server リリースノート』を参照してください。
http://docs.sun.com/app/docs/prod/s1.webproxys#hic


基本知識

Sun Java System Web Proxy Server の管理と設定は、ブラウザを使用してアクセスできる Web ベースのユーザーインタフェースである、管理サーバーとサーバーマネージャーを使用します。システムにインストールされたすべての Proxy Server インスタンスに共通の設定を管理するには管理サーバーを、個々のサーバーインスタンスを設定するにはサーバーマネージャーを使用します。

この節では、次の内容について説明します。

管理サーバーの概要

管理サーバーは Web ベースのユーザーインタフェースで、システムにインストールされたすべての Sun Java System Web Proxy Server インスタンスに共通の設定を管理するために使用します。

管理サーバーを起動したら (「管理サーバーの起動」を参照)、ブラウザを起動して URL を入力し、管理サーバーにアクセスします。URL は、インストール中に指定したホスト名とポート番号で決まります。その例を次に示します。http://myserver.mycorp.com:1234

管理サーバーへのアクセス権は、複数の管理者に与えることができます。分散管理については、「複数の管理者の許可」を参照してください。

管理サーバーへアクセスするには
  1. ブラウザを起動し、インストール時に管理サーバー用に指定したホスト名とポート番号を使用した URL を入力します。その例を次に示します。http://myserver.mycorp.com:1234
  2. プロンプトが表示されたら、インストール時に指定したユーザー名とパスワードを入力します。管理サーバーのユーザーインタフェースが表示されます。

管理サーバーの設定は、特定のタスクに対応するタブを使用して管理できます。次の表は、管理サーバーのタブと、各タブの使用目的についての簡単な説明を示しています。

表 1-1 管理サーバーのタブ

タブ

使用目的

「Servers」

Proxy Server の管理、追加、削除、および移行

「Preferences」

管理サーバーのシャットダウン、待機ソケットの編集、スーパーユーザーのアクセスの設定、分散管理の設定 (複数の管理者の許可)、アクセスおよびエラーログのカスタマイズと表示

「Global Settings」

ディレクトリサービスの設定、アクセス制御の指定、SNMP マスターエージェントの設定

「Users and Groups」

ユーザー、グループ、組織単位の追加および管理

「Security」

新しい信頼データベースの作成、VeriSign などの証明書の要求およびインストール、鍵ペアファイルパスワードの変更、インストール済み証明書の表示および管理、証明書の失効リスト (CRL) と危殆化鍵リスト (CKL) の追加および置換、CRL と CKL の管理、3.x 証明書の移行

「Cluster」

クラスタ内のリモートサーバーの制御、リモートサーバーの追加と削除、サーバー情報の変更

また、表示しているタブやページに関わらず、次のボタンも表示されます。

管理サーバーの使用については、「Sun Java System Web Proxy Server の管理」を参照してください。管理サーバーのタブやページのオンラインヘルプも参照してください。

サーバーマネージャーの概要

サーバーマネージャーは、Web ベースのユーザーインタフェースで、これを使用して、Sun Java System Web Proxy Server の各インスタンスを起動、停止、および設定します。

サーバーマネージャーへアクセスするには
  1. 「管理サーバーの概要」の説明に従って、管理サーバーにアクセスします。管理サーバーが「Servers」タブに表示されます。
  2. 「Manage Servers」ページで、管理するサーバーインスタンスのリンクをクリックします。サーバーマネージャーのユーザーインタフェースが表示されます。

サーバーマネージャーの設定は、特定のタスクに対応するタブを使用して管理できます。次の表は、サーバーマネージャーのタブと、各タブの使用目的についての簡単な説明を示しています。

表 1-2 サーバーマネージャーのタブ 

タブ

使用目的

「Preferences」

サーバーの起動と停止、サーバー設定の表示、設定情報の復元、システムの詳細設定、Proxy Server のパフォーマンスの調整、待機ソケットの追加と編集、MIME タイプの管理、アクセス制御の管理、ACL および DNS キャッシュの設定、DNS ローカルサブドメインの管理、HTTP キープアライブの設定、暗号化方式のサイズの設定

「Routing」

プロキシの有効化と無効化、ルーティングの詳細設定、クライアント資格の転送、Java IP アドレスチェックの有効化、自動設定ファイルの作成と編集、接続モードの設定、デフォルトの FTP 転送モードの変更、SOCKS ネームサーバーの IP アドレス設定、HTTP 要求のロードバランスの設定

「SOCKS」

SOCKS サーバーの起動と停止、SOCKS 認証、接続、ルーティングエントリの作成と管理

URL

URL マッピングとリダイレクトの表示、作成、および管理

「Caching」

キャッシュの詳細の設定、キャッシュパーティションの追加および変更、既存パーティション間でのセクションの移動、キャッシュ容量の設定、ガベージコレクションモードの設定、キャッシュの調整、ガベージコレクションのスケジュール、ガベージコレクション設定の調整、特定リソースに対するキャッシュの設定、ローカルホストのキャッシュの有効化、ファイルキャッシュ設定の変更、キャッシュのバッチ更新の設定、記録されたキャッシュ済み URL に関する情報の表示、隣接 ICP でのプロキシの設定、プロキシ配列メンバーリストの作成および更新、プロキシ配列メンバーの設定、PAT ファイル内の情報の表示

「Filters」

フィルタファイルの作成、コンテンツ URL のリライトの設定、user-agent 制限および要求のブロック処理の設定、送信されるヘッダーの抑止、MIME フィルタと HTML タグフィルタの設定、オンデマンドでのコンテンツの圧縮

「Server Status」

ログファイルの表示、ログのアーカイブ、ログの詳細設定、レポートの生成、現在のアクティビティーの監視、SNMP サブエージェントの設定および制御

「Security」

新しい信頼データベースの作成、VeriSign などの証明書の要求およびインストール、鍵ペアファイルパスワードの変更、インストール済み証明書の表示および管理、証明書の失効リスト (CRL) と危殆化鍵リスト (CKL) の追加および置換、CRL と CKL の管理、3.x 証明書の移行

「Templates」

テンプレートの作成、削除、適用、表示、およびリソースの削除

また、表示しているタブやページに関わらず、次のボタンも表示されます。

「Refresh」ボタンの下に「Restart Required」リンクが表示されることがあります。このリンクは、再起動が必要なサーバーに変更が行われたことを示します。変更を適用するには、リンクをクリックし、目的のアクションを指定します。

サーバーマネージャーの使用については、このマニュアルに記載されている関連タスクを参照してください。サーバーマネージャーのタブやページのオンラインヘルプも参照してください。

設定ファイル

Sun Java System Web Proxy Server の設定と動作は、一連の設定ファイルによって決まります。管理インタフェースで設定された内容は、設定ファイルに反映されます。ファイルは手動で編集することもできます。

設定ファイルは、ディレクトリ instance_dir/config (ここで instance_dir はサーバーインスタンス) にあります。config ディレクトリには、各種のコンポーネントを制御するさまざまな設定ファイルが格納されています。設定ファイルの正確な数や名前は、どのコンポーネントが有効化、またはロードされているかによって異なります。このディレクトリには、サーバーの動作に必須の 4 つの設定ファイルが常に格納されています。次の表は、それら 4 つの必須設定ファイルとその内容を示しています。

表 1-3 必須設定ファイル

ファイル

内容

server.xml

サーバー設定の大部分 (今回の Proxy Server のリリースで導入)

magnus.conf

サーバー初期化に関するグローバル情報

obj.conf

クライアントからの要求処理に関する指示

mime.types

要求されたリソースのコンテンツタイプを決定するための情報

これらを始めとする設定ファイルについては、『Proxy Server Configuration File Reference』を参照してください。

正規表現

正規表現は、リソースを識別して、さまざまな URL から個別に送られてくる要求を処理できるように Proxy Server を設定するために使用できます。管理サーバーおよびサーバーマネージャーのユーザーインタフェースを使用して、さまざまなタスクを実行する場合にも、正規表現を指定できます。正規表現の使用については、「テンプレートとリソースの管理」を参照してください。



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