Sun Java System Web Proxy Server 4.0.4 管理ガイド

逆プロキシでの仮想マルチホスティング

仮想マルチホスティングは、配信元サーバー (逆プロキシサーバーなど) が、複数の DNS エイリアスに対して、それぞれのアドレスに別々のサーバーがインストールされているかのように応答できるようにする機能です。例として、次のような DNS ホスト名があるとします。

これらのホスト名は、同じ IP アドレス (逆プロキシの IP アドレス) にマッピングされます。次に、アクセスに使用された DNS 名に基づいて、逆プロキシに異なる動作をさせることができます。

仮想マルチホスティングを使用すると、複数の異なるドメインも 1 台の逆プロキシサーバーでホストできるようになります。次に例を示します。

複数のローカルホスト名と複数のドメインの組み合わせを、すべて 1 台のプロキシサーバーに保持できます。

仮想マルチホスティング機能の詳細

仮想マルチホスティング機能は、DNS ホスト名およびドメイン名またはエイリアスを指定して、ターゲット URL のプレフィックスに、そのホスト名に送信された要求が送られる場所を指定することによって機能します。例として、次の 2 つのマッピングがあるとします。

マッピングはルート対ルートで行う必要はありません。ターゲット URL 内に URL パスのプレフィックスを追加することもできます。

仮想ドメインのマッピングにも同じことが当てはまります。たとえば、次のようなマッピングを使用できます。

システムは、HTTP の「Host:ヘッダーを見にいきます。そのヘッダーに基づいて、一致する仮想マルチホスティングのマッピングが選択されます。一致するマルチホスティングのマッピングがない場合、サーバーは、続けて設定ファイルに表示される順にほかのマッピングを見にいきます。一致するものが見つからなければ、マッピングは実行されません。一致するものがない場合、通常、「プロキシは要求の実行を拒否しました」という応答がプロキシから返されます。

Procedure仮想マルチホスティングを設定するには

  1. サーバーマネージャーにアクセスし、「URL」タブをクリックします。

  2. 「Configure Virtual Multihosting」リンクをクリックします。

    「Configure Virtual Multihosting」ページが表示されます。

  3. 「Source Hostname (alias)」フィールドで、このマッピングを適用するローカルホスト名 (または DNS エイリアス) を入力します。

  4. 「Source Domain Name」フィールドで、このマッピングを適用するローカルドメイン名を入力します。

    通常、複数の異なる DNS ドメインをマルチホストする場合を除き、この名前はユーザー自身のネットワークのドメイン名になります。

  5. 「Destination URL Prefix」フィールドに、ホスト名とドメイン名が上の指定と一致する場合に要求が送信されるターゲット URL のプレフィックスを入力します。

  6. Iテンプレートを使用している場合は、「Use This Template」ドロップダウンリストからテンプレート名を選択します。テンプレートを適用しない場合は「NONE」のままにします。

  7. 「了解」をクリックします。

  8. 「Restart Required」をクリックします。

    「Apply Changes」ページが表示されます。

  9. 「Restart Proxy Server」ボタンをクリックして、変更を適用します。

    作成するそれぞれの仮想マルチホスティングのマッピングについて、上記の手順を繰り返します。

    仮想マルチホスティングのマッピングはすべて、「Configure Virtual Multihosting」ページの下部に表示されます。「Source Hostname (alias)」と「Source Domain Name」フィールドは、プロキシのポート番号とともに 1 つの正規表現にマージされ、「Host:」ヘッダーとのマッチングに使用されることに注意してください。

    たとえば、ホスト名が www、ドメインが example.com、ポート番号が 8080 の場合、次のような正規表現が表示されます。

    www(|.example.com)(|:8080)

    これは、ユーザーが入力するか、クライアントが送信する、次のようなすべての組み合わせと必ず一致します。ポート番号は、80 以外の場合でも、サーバーがそのポートで待機していたため、クライアントソフトウェアによって省略されることがあります。

    • www

    • www:8080

    • www.example.com

    • www.example.com:8080

仮想マルチホスティングに関する注意事項