Sun Java System Web Proxy Server 4.0.4 管理ガイド

キャッシュ構造について

キャッシュは 1 つ以上のパーティションから構成されます。概念上、パーティションとはキャッシュのために確保しておくディスク上のストレージ領域です。キャッシュを複数のディスクに分散させる場合、各ディスクに 1 つ以上のキャッシュパーティションを設定する必要があります。各パーティションは、個別に管理できます。つまり、ほかのすべてのパーティションとは別に各パーティションを有効化、無効化、および設定できます。

キャッシュされた大量のファイルを一箇所に保存すると、パフォーマンスが低下する場合があるため、各パーティションに複数のディレクトリ、またはセクションを作成してください。セクションは、キャッシュ構造内のパーティションの 1 つ下のレベルです。キャッシュ内には、パーティション全体で最大 256 のセクションを作成できます。キャッシュセクションの数は、必ず 2 の累乗 (1、2、4、8、16、...、256) にしてください。

キャッシュ構造の階層の最下位レベルはサブセクションです。サブセクションはセクション内のディレクトリです。各セクションは 64 のサブセクションから構成されます。キャッシュされたファイルは、キャッシュ内の最下位レベルであるサブセクションに格納されます。

次の図に、パーティションとセクションからなるキャッシュ構造の例を示します。この図では、キャッシュ全体を 3 つのパーティションに分割したキャッシュディレクトリ構造になっています。最初のパーティションには 4 つのキャッシュセクションが含まれ、2 番目の 2 つのパーティションにはそれぞれ 2 つのセクションが含まれます。

キャッシュの各セクションには、セクションを示す「s」とセクション番号が付けられています。3.4 というセクションの場合、3 はキャッシュセクションの数を表す 2 の累乗を示し (23 = 8)、4 はセクションの番号を意味します (8 つのセクションに 0 〜 7 のラベルが付けられる)。したがって、s3.4 はセクション 5/8 を意味します。

図 12–2 キャッシュ構造の例

すべてのキャッシュが 3 つのパーティションに分割されているキャッシュディレクトリの例を示す図