Sun Java System Web Proxy Server 4.0.8 管理ガイド

SNMP マスターエージェントの有効化と起動

マスターエージェントの動作は、CONFIG という名前のエージェント設定ファイルに定義されています。サーバーマネージャーを使用して CONFIG ファイルを編集できます。また、手動でこのファイルを編集することもできます。SNMP サブエージェントを有効にするためには、マスター SNMP エージェントをインストールする必要があります。

マスターエージェントを再起動しようとしたときに、System Error:Could not bind to port のようなバインドエラーメッセージが発生する場合は、 ps -ef | grep snmp を使用して、magt が実行されているかどうかを確認します。実行されている場合は、kill -9 pid コマンドを使用して、そのプロセスを終了します。SNMP 用の CGI がふたたび機能し始めます。

この節では、次の内容について説明します。

別のポートでのマスターエージェントの起動

管理インタフェースでは、161 以外のポートで SNMP マスターエージェントを起動することはありません。

Procedure別のポートでマスターエージェントを手動で起動するには

  1. /server-root /plugins/snmp/magt/CONFIG ファイルに目的のポートを指定します。

  2. 次のように起動スクリプトを実行します。

    cd / server-root/proxy-admserv

    ./start -shell /server-root/plugins/snmp/magt/magt

    /server-root /plugins/snmp/magt/CONFIG

    / server-root/plugins/snmp/magt/INIT

    これで、マスターエージェントが目的のポートで起動します。マスターエージェントが動作していることは、ユーザーインタフェースから検出できます。

手動による SNMP マスターエージェントの設定

ProcedureSNMP マスターエージェントを手動で設定するには

  1. スーパーユーザーとしてログインします。

  2. SNMP デーモン (snmpd) がポート 161 で実行されているかどうか確認します。

    SNMP デーモンが実行されている場合は、その再起動方法と、どの MIB ツリーをサポートしているかを確認します。次に、そのプロセスを終了します。

  3. サーバーのルートディレクトリの plugins/snmp/magt にある CONFIG ファイルを編集します。

  4. (オプション) CONFIG ファイルに sysContact 変数と sysLocation 変数を定義します。

マスターエージェントの CONFIG ファイルの編集

Procedureマスターエージェントの CONFIG ファイルを編集するには

  1. スーパーユーザーとしてログインします。

  2. ポート 161 上で実行されている SNMP デーモン (snmpd) があるかどうかを確認します。

    SNMP デーモンが実行されている場合は、その再起動方法と、どの MIB ツリーをサポートしているかを確認します。次に、そのプロセスを終了します。

  3. サーバーのルートディレクトリの plugins/snmp/magt にある CONFIG ファイルを編集します。

  4. (オプション) CONFIG ファイルに sysContact 変数と sysLocation 変数を定義します。

sysContact 変数と sysLocation 変数の定義

CONFIG ファイルの sysContact エントリと sysLocation エントリは sysContact 変数と sysLocation MIB-II 変数を指定します。この例では、sysContact および sysLocation に指定する文字列が引用符で囲まれています。空白文字、改行、タブなどを含む文字列は、引用符で囲む必要があります。また、16 進法表記で値を指定することもできます。

sysContract 変数および sysLocation 変数が定義された CONFIG ファイルの例を次に示します。

COMMUNITY public

ALLOW ALL OPERATIONS

MANAGER nms2

SEND ALL TRAPS TO PORT 162

WITH COMMUNITY public

INITIAL sysLocation "Server room

987 East Cannon RoadMountain View, CA 94043 USA" INITIAL sysContact "Jill Dawson email: jdawson@example.com"

SNMP サブエージェントの設定

SNMP サブエージェントを設定してサーバーを監視することができます。

ProcedureSNMP サブエージェントを設定するには

  1. サーバーマネージャーにアクセスし、「Server Status」タブをクリックします。

  2. 「Configure SNMP SubagentSNMP」リンクをクリックします。

    「Configure SNMP Subagent」ページが表示されます。

  3. 「Master Host」フィールドにサーバーの名前とドメインを入力します。

  4. 「Description」にサーバーの説明 (オペレーティングシステム情報を含む) を指定します。

  5. 「Organization」にサーバーを管理する組織を指定します。

  6. 「場所」フィールドにサーバーの絶対パスを指定します。

  7. 「Contact」フィールドにサーバーの担当者名と、担当者の連絡先情報を指定します。

  8. 「Enable the SNMP Statistics Collection」の「On」を選択します。

  9. [了解]をクリックします。

  10. 「Restart Required」をクリックします。

    「Apply Changes」ページが表示されます。

  11. 「Restart Proxy Server」ボタンをクリックして、変更を適用します。

SNMP マスターエージェントの起動

SNMP マスターエージェントはインストールしたあと、手動で、または管理サーバーを使用して起動できます。

手動による SNMP マスターエージェントを起動するには

マスターエージェントを手動で起動するには、コマンドプロンプトで次のコマンドを入力します。

# magt CONFIG INIT&

INIT ファイルは、システムの場所や連絡先情報など、MIB-II システムグループからの情報が格納された不揮発性ファイルです。INIT ファイルがない場合は、マスターエージェントを最初に起動した時に作成されます。無効なマネージャー名が CONFIG ファイルに指定されていると、マスターエージェントの起動が失敗する原因になります。

マスターエージェントを標準以外のポートで起動するには、次の 2 つの方法のどちらかを使用します。

方法 1: CONFIG ファイルに、マスターエージェントがマネージャーからの SNMP 要求を待機する各インタフェースのトランスポートマッピングを指定します。トランスポートマッピングを指定することで、マスターエージェントは標準ポートと標準以外のポートで接続を受け入れることができます。また、マスターエージェントは、標準以外のポートで SNMP トラフィックを受け入れることもできます。同時に使用可能な SNMP の最大数は、プロセス当たりのオープンソケット数またはファイル記述子数に関するシステムの制限値によって制限されます。トランスポートマッピングのエントリ例を次に示します。

TRANSPORT extraordinary SNMP

OVER UDP SOCKET

AT PORT 11161

CONFIG ファイルを手動で編集したあと、コマンドプロンプトで次のように入力して、手動でマスターエージェントを起動する必要があります。

# magt CONFIG INIT&

方法 2: /etc/services ファイルを編集して、マスターエージェントが標準ポートと標準以外のポートで接続を受け入れられるようにします。

Procedure管理サーバーを使用して SNMP マスターエージェントを起動するには

  1. 管理サーバーにログインします。

  2. 管理サーバーで、「Global Settings」タブから「Control SNMP Master Agent」ページを選択します。

  3. [開始] をクリックします。

    「Control SNMP Master Agent」ページから、SNMP エージェントの停止および再起動も実行できます。