OpenBoot 2.x コマンド・リファレンスマニュアル

ユーザーインタフェース

次の方法で OpenBoot 環境に入ります。

OpenBoot ファームウェアには、次の 3 つの外部インタフェースがあります。

このマニュアルでは 3 つ目のインタフェースである、システムコンソールから使用するコマンド行インタフェースについて説明します。

コマンド行インタフェースには次の 2 つのモードがあります。

制限付きモニター

制限付きモニターでは、簡単なコマンドセットを使用して、システムの起動開始、システムの実行再開、または、Forth モニターに入ることができます。また、制限付きモニターはシステムのセキュリティーを設定するためにも使用します。(システムセキュリティーについては、第 3 章「システム変数の設定」を参照してください。)

制限付きモニターのプロンプトは > です。制限付きモニターに入ると次の画面が表示されます。


Type b (boot), c (continue), or n (new command mode)
> 

制限付きモニターのコマンドの例を次の表に示します。

表 1-1 制限付きモニターコマンド
 コマンド 説明
b [specifiers] オペレーティングシステムを起動します。
c 停止しているプログラムの実行を再開します。
nForth モニタに入ります。

Forth モニター

制限付きモニターの機能 b (システムの起動) と c (停止しているプログラムの実行再開)は、Forth モニターではそれぞれ boot (第 2 章「システムの起動とテスト」を参照) と go (第 5 章「プログラムの読み込みと実行」を参照) コマンドとして提供されています。

Forth モニターは対話型コマンドインタプリタで、これによりハードウェアおよびソフトウェア開発、障害の切り分け、デバッグ用の広範な機能にアクセスできます。エンドユーザーから、システム管理者、システム開発者にいたるまで、さまざまなシステムユーザーがこれらの機能を利用できます。

Forth モニターのプロンプトは ok です。Forth モニターに入ると次のメッセージが表示されます。


Type help for more information
ok 

デフォルトモード

初期の OpenBoot システムでは、デフォルトモードは制限付きモニターでした。これは、OpenBoot より前のシステムに近いデフォルトのルック & フィールを提供するのが主な目的でした。

The SPARCserver(TM) 690 システムは、Forth モニターをデフォルトモードとして備える最初のシステムでした。それ以降に発表されたシステムはすべて、デフォルトでこのモードになります。これらのシステムにおいては、制限付きモニターの実用的な機能はシステムセキュリテイのサポートだけです。(システムセキュリティーについては、第 3 章「システム変数の設定」で説明します。)

Forth モニターを終了して制限付きモニターに入るには、次のように入力します。


ok old-mode