OpenBoot 2.x コマンド・リファレンスマニュアル

boot を使ってディスク、フロッピーディスク、または Ethernet から読み込む

通常はオペレーティングシステムを読み込むのに使用される boot でも、プログラムを読み込み、実行することができます。boot の形式は次のとおりです。


ok boot [device-specifier] [filename]  -h

device-specifier はデバイスのフルパス名かデバイスの別名です。(デバイスのパス名および別名についての詳細は、第 1 章「概要」を参照してください。)

ハードディスクまたはフロッピーディスクのパーティションからの読み込みの場合は、filename は該当するファイルシステムからのファイルパスです。(起動可能フロッピーディスクの作成については、付録 B 「起動可能なフロッピーディスクの作成」を参照してください。) Ethernet からの読み込みの場合は、filename はそのルートサーバー上のシステムのルートパーティションからのファイルパスです。どちらの場合も、先行の /をファイルパスでは省略する必要があります。

-h フラグは、プログラムを読み込むが、実行しないことを示します。

boot は、その処理を行うために、中間起動プログラムを使用します。ハードディスクまたはフロッピーディスクから読み込むときには、OpenBoot はまずディスクの起動ブロックを読み込み、次にこのブロックが第 2 レベルの起動プログラムを読み込みます。Ethernet から読み込むときには、OpenBoot ファームウェアは TFTP を使用して第 2 レベルの起動プログラムを読み込みます。filename-h はそれらの中間起動プログラムに渡されます。

Forth プログラム

Forth のプログラムは ASCII ファイルであり、これは、2 次起動プログラムが必要とするファイル形式に変換されなければなりません。この変換用として、サン の SBus サポートグループから fakeboot という名前のユーティリティーが提供されています。ファイルは、メモリーに読み込んだ後は、eval コマンドを使用して実行できます。

たとえば、ファイルをアドレス 4010 (16 進) に読み込んでいて、その934 バイト分について実行する場合は、次のように入力します。


ok 4010 d# 934 eval

FCode プログラム

トークン生成プログラム (FCode 生成プログラム) によって生成された FCode プログラムは、2 次起動プログラムのファイル形式への変換が必要なことがあります。この処理には fakeboot が便利です。ファイルがメモリーに用意できたら、byte-load コマンドで実行します。

たとえば、ファイルがアドレス 4030 (16 進) に読み込みしてあるものとすれば、次のように入力します。


ok 4030 1 byte-load

実行可能バイナリプログラム

オペレーティングシステム以外のバイナリプログラムも、次のように入力して読み込み、実行できます。


ok go

boot コマンドは -h を使用しているので、go が必要です。