Solaris 8 インストールガイド (SPARC 版)

Upgrading Option [アップグレードオプション]

アップグレードを行う前に、インストールプログラムは、Solaris ソフトウェアの新しいバージョンをインストールするのに十分なディスク容量が、既存のファイルシステムにあるかどうかを調べます。

アップグレード終了後の作業

インストールプログラムは、Solaris ソフトウェアの旧バージョンに対して行なったローカルの変更を保存できないことがあります。次のファイルを参照して、アップグレードによって保存できなかったローカルの変更をし直す必要があるかどうかを調べます。

Solaris インストールプログラムがアップグレードの際に行なった処理の記録は、アップグレードが成功したがどうか判断する上で重要です。アップグレードの出力は、次のファイルに保存されます。

アップグレードに関する問題発生時の対処方法

問題

システムにアップグレード可能な Solaris のバージョンが存在するにもかかわらず、アップグレードオプションが使用できない場合は、次の原因が考えられます。

解決策 - /var/sadm ディレクトリをルート(/) あるいは /var ファイルシステムに移動します。または、次のテンプレートを使用して、INST_RELEASE ファイルを作成します。

OS=Solaris

VERSION=2.x (x は既存の Solaris のバージョン番号)

REV=0

問題

Solaris インストールプログラムがシステムのメタデバイスをマウントできず、アップグレードされない。

解決策 - システムの /etc/vfstab ファイル内にあるメタデバイスすべてをコメントにします。アップグレードはメタデバイスをサポートしません。

問題

Solaris インストールプログラムがファイルシステムをマウントできず、アップグレードされない。アップグレード中、インストールプログラムは、アップグレードされるルートファイルシステムの /etc/vfstavb ファイルに列挙されているファイルシステムをすべてマウントしようとします。インストールプログラムがファイルシステムをマウントできない場合、成功せずに終了します。

解決策 - /etc/vfstab ファイルに記述されているファイルシステムがすべてマウントできることを確認します。/etc/vfstab ファイルに列挙されているファイルシステムの中で、マウントできないもの、あるいは問題の起こる可能性があるものをすべてコメントにして、インストールプログラムがアップグレード中にそれらのファイルシステムをマウントしないようにします。