Solaris 8 デバイスの構成 (Intel 版)

3Com EtherLink III (3C589) PC カード

Solaris デバイスドライバ :

pcelx

デバイスタイプ :

ネットワーク (Ethernet) 

アダプタ :

3Com EtherLink III (3C589) 

バスタイプ:

PC カード 

構成前の注意事項

既知の問題と制限

システムをブートすると、ネットワークサービスが自動的に起動されます。システムの起動後にネットワークインタフェースを追加した場合あるいは停止させた場合、ネットワークサービスは起動されません。

構成の手順

初期インストールと構成

  1. Solaris ソフトウェアをインストールします。

  2. システムをブートします。

  3. 3Com EtherLink III PC カードデバイスを挿入します。

認識されないカードの特定

3C589 カードを挿入したが、認識されず、特殊ファイルが作成されないという場合は、prtconf コマンドを使用して、何が問題なのかを調べてください。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. prtconf -D コマンドを実行して、3C589 カードが認識されるかどうかを確認します。

    prtconf による出力で、認識されたデバイスが次のように表示されます。

    # prtconf -D
    .  .  .
    pcic, instance #0 (driver name: pcic)        
    	.  .  .
    	network, instance #0 (driver name: pcelx)

  3. prtconf による出力で pcelx が表示されない場合は、PC カードアダプタの設定またはハードウェアに問題があります。別のマシンのカードを使用したり、同じカードが DOS では正しく動作されるかどうかを調べることによって、カードまたはアダプタのどちらに問題があるのか確認します。

2 枚以上のカードの構成

Solaris のインストール中に 3C589 カードを使用することはできないため、ネットワークインタフェースとしてカードを使用できるようにするには、ネットワーク構成ファイルを更新する必要があります。

  1. /etc/hostname.pcelx# ファイル (# はソケット番号) を作成して、使用するインタフェースに関連付けるホスト名を指定します。

  2. 新しいホスト名の IP アドレスを /etc/inet/hosts ファイルに追加します。

  3. /etc/inet/netmasks に関連付けたネットワークが登録されていることを確認します。

  4. 必要とするネットワークサービスとローカルサービスが Name Service Switch の /etc/nsswitch.conf 構成ファイルに含まれていることを確認します。

  5. システムをリブートします。


    注 -

    この手順については、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』を参照してください。


特殊ファイル

/dev 内のデバイス命名方法は、PPA (物理接続ポイント) のユニット番号がインスタンスではなく、カードが挿入されているソケット番号であることを除けば、標準の LAN デバイス命名規則に従っています。つまり、pcelxドライバならば、ソケット 0 のカードは /dev/pcelx0 (つまり /dev/pcelx の PPA が 0) であり、ソケット 1 のカードは /dev/pcelx1 (つまり /dev/pcelx の PPA が 1) です。pcelx(7D)のマニュアルページを参照してください。

ホットプラグに関する注意事項

3C589 カードを取り外すと、送信した情報がすべて廃棄されます。エラーメッセージは出力されません。

同じソケットにカードを戻すと、デバイスが正常に動作します。この動作は、ネットワークから一時的にデバイスを取り外したときの動作に似ています。