バックアップに使用するテープまたはフロッピーディスクドライブに論理デバイス名を与えて指定します。この名前は、「raw」のデバイスファイルが入っているサブディレクトリを指し、ドライブの論理デバイス番号が含まれています。テープドライブの命名規則では、物理デバイス名ではなく論理デバイス名を使用します。表 47-2 に、この命名方式を示します。
表 47-2 バックアップデバイスの基本的なデバイス名
デバイスの種類 |
名前 |
---|---|
テープ |
/dev/rmt/n |
フロッピーディスク |
/vol/dev/rdiskette0/unlabeled |
通常は、図 47-1 のようにテープドライブデバイスを指定します。
密度を指定しないと、テープドライブは通常それがサポートする一番高い密度で書き込みます。ほとんどの SCSI ドライブはテープ上の密度やフォーマットを自動的に検出し、それに従って読み取りを実行します。ドライブでサポートされる密度を調べるには、/dev/rmt サブディレクトリを見てください。このディレクトリには、各テープで異なる出力密度をサポートするためのテープデバイスファイルのセットが含まれています。
SCSI コントローラは、最大 7 台の SCSI テープドライブを持つことができます。
通常は、テープドライブを 0 から n までの論理デバイス番号で指定します。表 47-3 に、デフォルトの密度設定を使用してテープデバイス名を指定する方法を示します。
表 47-3 テープドライブのデフォルト密度指定
指定するドライブ |
使用する番号 |
---|---|
第 1 のドライブ、巻き戻し |
/dev/rmt/0 |
第 1 のドライブ、巻き戻しなし |
/dev/rmt/0n |
第 2 のドライブ、巻き戻し |
/dev/rmt/1m |
第 2 のドライブ、巻き戻しなし |
/dev/rmt/1n |
デフォルトでは、ドライブはその「推奨」密度で書き込みますが、これは一般にそのドライブでサポートされる最大密度です。テープデバイスを指定しなければ、コマンドはデバイスでサポートされるデフォルト密度でドライブ番号 0 に書き込みます。
テープを特定の密度しかサポートされないテープドライブが付いたシステムに転送するには、目的の密度で書き込むデバイス名を指定します。表 47-4 に、テープドライブに別の密度を指定する方法を示します。
表 47-4 テープドライブに別の密度を指定する
指定 |
番号 |
---|---|
第 1 のドライブ、巻き戻し、低密度 |
/dev/rmt/0l |
第 1 のドライブ、巻き戻しなし、低密度 |
/dev/rmt/0ln |
第 2 のドライブ、巻き戻し、中密度 |
/dev/rmt/1m |
第 2 のドライブ、巻き戻しなし、中密度 |
/dev/rmt/1mn |
デバイス名および密度オプションについては、図 47-1 を参照してください。