Solaris 環境では、TMPFS ファイルシステムは /etc/vfstab ファイル内のエントリによって自動的に稼働されます。TMPFS ファイルシステムは、ファイルとそれに関連付けられた情報をディスクではなくメモリー (/tmp ディレクトリ内) に格納するので、これらのファイルへのアクセスが高速になります。このため、コンパイラや DBMS 製品のように /tmp の使用量の大きいアプリケーションの場合は、パフォーマンスが大幅に改善されます。
TMPFS ファイルシステムは、システムのスワップ資源から /tmp ディレクトリ内の領域を割り当てます。つまり、/tmp 内の領域を使い果たすと、スワップ空間も使い果たしたことになります。したがって、アプリケーションの /tmp の使用量が大きい場合に、スワップ空間の使用状況を監視しなければ、システムがスワップ空間を使い果たす可能性があります。
TMPFS を使用したいがスワップ資源が限られている場合は、次の方法を使用してください。
サイズオプション (-o size) を指定して TMPFS ファイルシステムをマウントし、スワップ資源 TMPFS をどの程度使用できるかを制御する。
スワップ空間が足りなくなった場合は、コンパイラを TMPDIR
環境変数を使用して、より大きな実際のディレクトリを指すことができる。
コンパイラの TMPDIR
変数を使用すると、コンパイラが /tmp を使用するかどうかだけが制御される。他のプログラムによる /tmp の使用には影響しない。