Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

システムアカウンティング

SunOS 5.8 のシステムアカウンティングソフトウェアは、ユーザー接続時間、プロセスに使用された CPU 時間、およびディスク使用率についてのデータを収集および記録できるプログラムセットです。一度このデータを収集すると、レポートを生成して、システム使用率に対して料金を請求できます。

アカウンティングプログラムは、次のような目的に使用できます。

システムアカウンティングプログラムは、設定が済むと、ほとんどの場合自動的に実行されます。

アカウンティングの構成要素

アカウンティングユーティリティは、データから要約ファイルとレポートを生成する C 言語プログラムとシェルスクリプトを提供します。これらのプログラムは、ディレクトリ /usr/adm/acct/usr/lib/acct にあります。

日次アカウンティングによって、次の 4 種類のアカウンティングを簡単に実行できます。

アカウンティングの動作

自動アカウンティングを設定するには、cron で自動的に起動できるように、それらのスクリプトを crontab ファイルに入れます。

次に、アカウンティングが機能する概要を次に示します。

  1. システムを起動してからシャットダウンするまでの間に、システムの利用に関する (ユーザーログイン、実行されたプロセス、データの格納などの) raw データがアカウンティングファイルに収集されます。

  2. 定期的に (通常 1 日に 1 回)、/usr/lib/acct/runacct プログラムが各種のアカウンティングファイルを処理して、累積要約ファイルと日次アカウンティングレポートを生成します。この日次レポートは /usr/lib/acct/prdaily プログラムによって出力されます。

  3. runacct によって生成される累積要約ファイルは、monacct プログラムを実行して月に 1 回処理され出力できます。monacct によって生成される要約レポートは、月次またはその他の会計期間ベースのユーザーに対する効率的な課金手段になります。

アカウンティングソフトウェアを設定する手順については、第 31 章「アカウンティングの設定と管理作業」を参照してください。アカウンティングの機能の参照情報については、第 32 章「システムアカウンティングの参照情報」を参照してください。