Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

ttymon とコンソールポート

コンソールサービスを管理するのはサービスアクセスコントローラではなく、また、明示的に ttymon 管理ファイルを実行して管理するのでもありません。/etc/inittab ファイル内のエントリを使用して、ttymon を express モードで使用するコンソールポートを管理します。express モードとは、ttymon の特別なモードのことで、ログインサービスが必要なコマンドによって直接呼び出されます。

/etc/inittab ファイル内のデフォルトのコンソールエントリは、次のようになります。


co:234:respawn:/usr/lib/saf/ttymon -g -h -p "`uname -n` console login: "
 -T terminal_type -d /dev/console -l console -m ldterm,ttcompat

co:234:respawn:

co は、エントリをコンソールとして指定する。234 は、動作 respawn の実行レベルを指定する。つまり失敗した場合、あるいは実行レベル 2、3、および 4 でない場合、このコンソールエントリが再起動されるべきであることを示す

/usr/lib/saf/ttymon -g -h

-g オプションを使用するため、正しいボーレートと正しい端末設定をポート上で設定でき、SAC による事前構成なしに、ログインサービスに接続できる。-h オプションは、デフォルトまたは指定した速度に設定する前に、回線速度をゼロに設定することにより、回線をハングアップさせる

-p "`uname -n` console login:

コンソールポート用のプロンプト文字列を指定する 

-tterminal_type

コンソールの端末タイプを指定する 

-d /dev/console -l console -m ldterm,ttcompat

-d オプションは、コンソールデバイスを指定する。-l オプションは、/etc/ttydefs ファイル内の tty 名を指定する。-m オプションは、プッシュする STREAMS モジュールを指定する