Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

プリンタに装着する文字セット

別の文字セットを使用するもう一つの方法は、物理的にプリンタに装着できる取り外し可能な印字ホイールまたはフォントカートリッジを使用することです。

プリンタに装着する文字セットを管理するには、LP 印刷サービスに、使用したい印字ホイール名と、プリンタが異なる印字ホイールを必要とするときの警告方法を指定します。次に、ユーザーが lp -S コマンドを使用して特定の文字セットを要求すると、スケジューラは印字ホイールを装着するよう警告を送信し、印刷要求が印刷待ち行列に入れられます。正しい印字ホイールを装着して、印字ホイールを装着したことを LP 印刷サービスに指示すると、ジョブが印刷されます。詳細は、「印字ホイールまたはフォントカートリッジを取り外すまたは装着する方法」を参照してください。

1 台のプリンタに対して複数の印字ホイールやカートリッジを指定しなければ、LP 印刷サービスは、プリンタが 1 つの固定印字ホイールまたはカートリッジしか持っておらず、ユーザーはプリンタを使用する際に特殊な印字ホイールやカートリッジを指定できないと見なします。

選択可能文字セットとは違って、印字ホイールまたはカートリッジ用に選択する名前は、terminfo データベースのエントリとは関係がありません。印字ホイール名またはカートリッジ名は、ユーザーが LP 印刷サービスと通信を行うためにだけ使用されます。

ただし、印字ホイールまたはカートリッジ用に選択する名前は、ユーザーがわかりやすいものにしてください。その名前がフォントの書体を表すようにしてください。さらに、その名前は、同じ種類の印字ホイールやカートリッジ、または選択可能文字セットを持つプリンタの場合には、同じ名前にします。それによって、ユーザーは、どのプリンタ、印字ホイール、カートリッジ、選択可能文字セットを使用するかに関係なく、フォントの書体 (文字セット) を指定できます。

システム管理者とプリンタユーザーは、印字ホイールまたはカートリッジに同じ名前を使用してください。そうしないと、ユーザーが指定する文字セットと管理者が装着するものが異なる可能性があります。