C シェル内で rcp コマンドを使用すると、絶対パス名または相対パス名を使用して、コピー元 (コピーしたいファイルやディレクトリ) とコピー先 (ファイルやディレクトリをコピーする位置) を指定できます。
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絶対パス名 |
相対パス名 |
---|---|---|
ローカルシステムから |
mars:/home/jones/myfile.txt |
‾jones/myfile.txt |
リモートログイン後 |
/home/jones/myfile.txt |
‾jones/myfile.txt |
絶対パス名は、特定のシステムにマウントされているファイルやディレクトリを表します。上記の例で、第 1 の絶対パスは mars システム上のファイル (myfile.txt) を表します。相対パス名は、ファイルやディレクトリがある位置を、ユーザーのホームディレクトリからの相対パスで表します。上記の第 1 の例で、相対パス名は絶対パスと同じ myfile.txt を表しますが、jones のホームディレクトリを示すために "‾" (チルド記号) を使用しています。チルドは次の値を表します。
‾ = mars:/home/jones |
上記の 2 行目の例は、リモートログイン後の絶対パス名と相対パス名を示しています。相対パス名との間に違いはありませんが、リモートログイン操作によってホームディレクトリ jones がローカルシステムに (ローカルユーザーのホームディレクトリと並行して) マウントされたので、絶対パス名にはシステム名 mars が不要になります。リモートログイン操作によって別のユーザーのホームディレクトリがどのようにマウントされるかについては、「リモートログイン後の処理」を参照してください。
表 10-3 に、C シェルが認識する絶対パス名と相対パス名の例を示します。この表では次の用語を使用します。
表 10-3 ディレクトリ名とファイル名に使用できる構文
ログイン先 |
構文 |
説明 |
---|---|---|
ローカルシステム |
. |
ローカルの作業用ディレクトリ |
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path/filename |
ローカルの作業用ディレクトリ内の path と filename |
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‾ |
現在のユーザーのホームディレクトリ |
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‾/path/filename |
現在のユーザーのホームディレクトリの下の path と filename |
|
‾user |
user のホームディレクトリ |
|
‾user/path/filename |
user のホームディレクトリの下の path と filename |
|
remote-system:path/filename |
リモートの作業ディレクトリ内の path と filename |
リモートシステム |
. |
リモートの作業用ディレクトリ |
|
filename |
リモートの作業用ディレクトリ内の filename |
|
path/filename |
リモートの作業用ディレクトリ内の path と filename |
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‾ |
現在のユーザーのホームディレクトリ |
|
‾/path/filename |
現在のユーザーのホームディレクトリ内の path と filename |
|
‾user |
user のホームディレクトリ |
|
‾user/path/filename |
user のホームディレクトリの下の path と filename |
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local-system:path/filename |
ローカルの作業用ディレクトリ内の path と filename |