Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

システムテーブルの状態をチェックする方法 (sar -v)

sar -v コマンドを使用すると、プロセステーブル、i ノードテーブル、ファイルテーブル、および共有メモリーレコードテーブルの状態が表示されます。


$ sar -v
00:00:00  proc-sz    ov  inod-sz    ov  file-sz    ov   lock-sz
01:00:00   43/922     0 2984/4236    0  322/322     0    0/0   

表 36-18 は、-v オプションを使用する場合の出力を示します。

表 36-18 sar -v コマンドからの出力

フィールド名 

説明 

proc-sz

現在カーネル内で使用されているか、割り当てられているプロセスエントリ (proc 構造) の数

inod-sz

メモリー内の合計 i ノード数とカーネル内で割り当て済みの最大 i ノード数の比。これは厳密な上限ではなく、超えることもできる 

file-sz

開いているシステムファイルテーブルのサイズ。ファイルテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

ov

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

lock-sz

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される

例 - システムテーブルの状態をチェックする

次の例は、sar -v コマンドからの一部省略した出力を示します。この例は、すべてのテーブルに十分なサイズがあり、オーバーフローは発生しないことを示します。これらのテーブルには、いずれも物理メモリーの容量に基づいて領域が動的に割り当てられます。


$ sar -v
SunOS venus 5.8 Generic sun4u    09/07/99

00:00:00  proc-sz    ov  inod-sz    ov  file-sz    ov   lock-sz
01:00:00   43/922     0 2984/4236    0  322/322     0    0/0   
02:00:02   43/922     0 2984/4236    0  322/322     0    0/0   
03:00:00   43/922     0 2986/4236    0  323/323     0    0/0   
04:00:00   43/922     0 2987/4236    0  322/322     0    0/0   
05:00:01   43/922     0 2987/4236    0  322/322     0    0/0   
06:00:00   43/922     0 2987/4236    0  322/322     0    0/0