Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

日次レポート

このレポートは、使用された各端末回線に関する情報を示します。次に例を示します。


Jul  7 02:30:02 1999  DAILY REPORT FOR mercury Page 1


from Wed Jul 07 02:30:02 1999
to   Thu Jul 08 02:30:02 1999
1       system boot
1       run-level 3
1       acctg on
1       runacct
1       acctcon

TOTAL DURATION IS 1384 MINUTES
LINE         MINUTES  PERCENT  # SESS  # ON  # OFF
/dev/pts/5   0        0        0       0     0   
/dev/pts/6   0        0        0       0     1   
/dev/pts/7   0        0        0       0     0   
console      1337     97       1       1     1   
pts/3        0        0        0       0     1   
pts/4        0        0        0       0     1   
pts/5        3        0        2       2     3   
pts/6        232      17       5       5     5   
pts/7        54       4        1       1     2   
pts/8        0        0        0       0     1   
pts/9        0        0        0       0     1   
TOTALS       1625     --       9       9     16

from および to 行はこのレポートで反映される時間帯、つまりこの前のアカウンティングレポートが生成されてから現在のアカウンティングレポートが生成されるまでの時間を指定します。その次はシステムのリブート、シャットダウン、電源異常からの回復と、acctwtmp プログラムによって /var/adm/wtmpx にダンプされたその他のすべてのレコードです。詳細は、acct(1M) のマニュアルページを参照してください。

このレポートの第 2 部は回線利用状況の内訳です。TOTAL DURATION は、システムがどれだけの時間マルチユーザーモード (端末回線を通してアクセス可能です) であったかを示します。この部分を構成しているカラムを表 32-3 で説明します。

表 32-3 日次レポート

カラム 

説明 

LINE

回線。端末回線またはアクセスポート 

MINUTES

回線使用分。アカウンティング期間を通じてこの回線が使用中であった合計分 

PERCENT

回線利用率。この回線が使用中であった MINUTES の合計値を TOTAL DURATION で割ったパーセント値

# SESS

セッション数。このポートが login セッション向けにアクセスされた回数 

# ON

ログイン回数。SESS と同じ。(このカラムにはそれ以上の意味はなし。ポートがユーザーのログインに使用された回数を表示する)

# OFF

ログアウト回数。このカラムは、この回線でユーザーがログアウトした回数と発生した割り込みを表す。割り込みは一般にシステムがマルチユーザーモードにされてから ttymon が初めて起動されたときに発生する。# OFF が大きな割合で # ON を上回る場合は、マルチプレクサ、モデム、ケーブルに障害があるか、どこかに接触の問題がある可能性がある。一番考えられる原因は、マルチプレクサからのケーブルの接続が外れたままになっていることである

マシンの稼動中は、/var/adm/wtmpx ファイルから接続アカウンティングが準備されるので、このファイルを監視する必要があります。wtmpx ファイルが急速に大きくなる場合は、acctcon -l file < /var/adm/wtmpx を実行してどの tty 回線の使用頻度が最も大きいかを調べてください。割り込みが頻繁に発生する場合は、全般的なシステムの性能が影響を受けることになります。さらに、wtmpx が壊れることもあります。この問題を解決するには、wtmpx ファイルを修復する方法」を参照してください。