何も印刷されないときは、次の部分をチェックします。
プリンタハードウェア
ネットワーク
LP 印刷サービス
バナーページは印刷されるのに他には何も印刷されない場合は、不正な出力の特殊ケースです。「出力が正しくない場合の解決方法」を参照してください。
ハードウェアは、最初にチェックすべきポイントです。プリンタが電源に接続され、電源がオンになっているかどうかを確認してください。また、ハードウェア付属のマニュアルを参照して、ハードウェアの設定値を調べてください。コンピュータによっては、プリンタポートの特性を変更するハードウェアスイッチが付いているものがあります。
プリンタハードウェアには、プリンタ、コンピュータへの接続ケーブル、ケーブルの先端を接続するポートが含まれます。一般的なアプローチとしては、プリンタからコンピュータへと順番に調べてください。まず、プリンタをチェックします。次に、ケーブルがプリンタに接続される箇所をチェックします。次に、ケーブルをチェックします。最後に、ケーブルがコンピュータに接続されている箇所をチェックします。
よく問題が発生するのは、印刷クライアントからプリンタサーバーに送られるリモート印刷要求です。プリンタサーバーと印刷クライアント間でネットワークアクセスが使用可能になっているかどうかを確認してください。
ネットワークがネットワーク情報サービスプラス (NIS+) を実行している場合は、システム間のアクセスを使用可能にする方法について、『Solaris ネーミングの管理』を参照してください。ネットワークがネットワーク情報サービス (NIS) または NIS+ を実行していない場合は、プリンタサーバーと印刷クライアントを設定する前に、プリンタサーバー上の /etc/hosts ファイルに各クライアントシステムのインターネットアドレスとシステム名を組み込んでください。また、プリンタサーバーのインターネットアドレスとシステム名を、各印刷クライアントシステムの /etc/hosts ファイルに組み込まなければなりません。
正常に印刷するには、プリンタサーバーと印刷クライアント上で LP スケジューラが動作していなければなりません。動作していない場合は、/usr/lib/lp/lpsched コマンドを使用して起動する必要があります。スケジューラの起動に問題がある場合は、「印刷スケジューラを再起動する方法」を参照してください。
スケジューラが動作している他に、出力する前にプリンタが使用可能になっていて、印刷要求を受け付けられる状態になっていなければなりません。LP 印刷サービスがプリンタへの要求を受け付けなければ、依頼した印刷要求は拒否されます。その場合、一般にユーザーは印刷要求を依頼すると警告メッセージを受け取ります。LP 印刷サービスがプリンタで使用可能になっていないと、印刷要求はプリンタが使用可能になるまでシステム上の待ち行列に残ります。
通常は、次の手順で印刷時の問題を分析してください。
手順ごとに印刷要求の経路を追跡します。
手順ごとに LP 印刷サービスの状態を調べます。
構成は正しいか
プリンタは要求を受け付けるか
プリンタは要求を処理できるか
要求が転送時にハングしている場合は、syslog.conf 内の lpr.debug を設定して、転送状況を表示します。
要求がローカルでハングしている場合は、プリンタデバイスエラー (障害) の通知を送らせ、プリンタを再度使用可能にします。
「印刷時の問題の解決」に掲載されている手順では、この方法を使用して LP 印刷サービスに関する各種の問題に対処する方法を説明します。
LP 印刷サービスの基本的な問題解決の手順で問題を解決できない場合は、当てはまる特定のクライアント/サーバーのケースごとに問題解決の手順を実行する必要があります。
SunOS 5.8 または互換バージョンのプリンタサーバーを使用する、SunOS 5.8 または互換バージョンの印刷クライアント (操作については、「SunOS 5.8 または互換バージョンのクライアントから SunOS 5.8 または互換バージョンのプリンタサーバーへの印刷をチェックするには」を参照)
SunOS 4.1 プリンタサーバーを使用する SunOS 5.8 または互換バージョンの印刷クライアント (操作については、「SunOS 5.8 または互換バージョンの印刷クライアントから SunOS 4.1 プリンタサーバーへの印刷をチェックするには」を参照)
SunOS 5.8 または互換バージョンのプリンタサーバーを使用する SunOS 4.1 印刷クライアント (操作については、「SunOS 4.1 クライアントから SunOS 5.8 または互換バージョンのプリンタサーバーへの印刷をチェックするには」を参照)