Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

IPv6 のルーティング

IPv6 におけるルーティングは、CIDR における IPv4 の場合のルーティングとほぼ同じですが、IPv4 の 32 ビットアドレスに対し、IPv6 では 128 ビットアドレスを使用します。非常に簡単な拡張で、IPv4 のルーティングアルゴリズム (OSPF、RIP、IDRP、IS-IS など) をすべて IPv6 のルーティングに使用できます。

IPv6 には、新たに強力なルーティング機能をサポートした簡単なルーティング拡張機能も組み込まれました。次にそれを示します。

新しいルーティング機能を利用するには、IPv6 ルーティングオプションで IPv6 アドレスのシーケンスを作成します。IPv6 ソースでは、ルーティングオプションで複数の中間ノード (またはトポロジカルグループ) をリストします。この中間ノードは、パケットの宛先の途中に通過します。この機能は、IPv4 のルーズソースとルートオプションによく似た機能です。

アドレスシーケンスを一般的に使用する場合、通常は、(パケットが IPv6 認証ヘッダーで正しく認証された場合) アドレスシーケンスを保存した受信パケットのルートを IPv6 ホストで逆戻りして発信者にパケットを戻す必要があります。IPv6 ホストの実装では、この方式によりソースルートの処理と逆引きをサポートしています。これが、プロバイダ選択や拡張アドレスなどの新機能を実装するホストで IPv6 ホストの実装を使用するためのポイントです。