Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

UUPC データベース

マシンが PPP リンク上でダイアルできるようにするためには、その UUPC データベース内の次のファイルを編集する必要があります。

PPP の /etc/uucp/Devices の更新

/etc/uucp/Devices ファイルには、そのホストが使用するか、または認識していなければならない、すべての通信デバイスについてのエントリが含まれている必要があります。たとえば、あるマシンが US Robotics V.32bis モデムを PPP リンクの一部として使用している場合、/etc/uucp/Devices ファイルに次のようなエントリが入っていなければなりません。


# Use these if you have a USrobotics V.32bis modem on Port B.
ACUEC   cua/b - 9600 usrv32bis-ec
ACUEC   cua/b - 19200 usrv32bis-ec
ACUEC   cua/b - 38400 usrv32bis-ec

各 PPP エンドポイントマシンの Devices ファイル中に、それぞれのモデムを記述しているエントリがあることを確認してください。/etc/uucp/Devices についての詳細は、「UUCP /etc/uucp/Devices ファイル」を参照してください。

PPP の /etc/uucp/Dialers の更新

/etc/uucp/Dialers ファイルには、PPP エンドポイントマシンに接続しているモデムとの会話を記述するエントリが含まれている必要があります。たとえば、US Robotics V.32bis モデムを PPP リンクとして使用する場合、このエントリは次のようになります。


usrv32bis-ec =,-,  "" ¥dA¥pT&FE1V1X1Q0S2=255S12=255&A1&H1&M5&B2¥r¥c OK¥r 
¥EATDT¥T¥r¥c CONNECT¥s14400/ARQ STTY=crtscts

このエントリ内の最初のパラメータ、usrv32bis/etc/uucp/Devices ファイル内の最後のパラメータに対応します。このエントリの残りの部分には、モデムが送る文字、モデムが受け取ると予期している文字などが記述されています。表 27-5 に、Dialers ファイルの中で使用する制御コードの定義を示してあります。

リンク上の各ダイヤルアウトエンドポイントに接続しているモデムについて、Dialers ファイル内にエントリが 1 つずつあることを確認してください。特定のモデムの会話が正しいかどうか確信がない場合は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』および、そのモデムの操作マニュアルの説明を参照してください。

PPP の /etc/uucp/Systems の更新

/etc/uucp/Systems ファイルには、ローカルホストがダイヤルアウトできる各マシンについてのエントリが入っています。各エントリには、リモートホストの電話番号や、回線速度などの情報が入っています。たとえば、図 23-1 に示したホスト nomadb では、ダイヤルインサーバーについてのエントリは次のような内容になります。


nubian-ppp  Any ACUEC 38400 5551212 "" P_ZERO "" 
¥r¥n¥c login:-¥r¥n¥c-login:-¥r¥n¥c-login:-
EOT-login: bnomad password: Secret-Password

最初のフィールドに示されているのはサーバーのホスト名である nubian-ppp で、これは、asppp.cf ファイルのキーワード peer_system_name に使用されます。ACUEC38400 はデバイスと速度を示し、これは、/etc/uucp/Devices ファイルからエントリを選択するために使用されます。その後の部分には、nomadb がダイヤルインするマシンの電話番号、nomadb がログインするために使用するログイン名などの情報があります。Systems ファイルに指定する必要のあるパラメータについては、「UUCP /etc/uucp/Systems ファイル」で詳しく説明します。

構成内の各リモートホストには、ダイヤルインサーバーについてのエントリを追加する必要があります。/etc/uucp/Systems ファイルには、そのホストが UUCP 通信でダイヤルアウトする他のマシンについてのエントリや、他の PPP ダイヤルインサーバーについてのエントリを一緒に入れることができます。

ダイヤルインサーバーがリモートホストに直接ダイヤルアウトを行う場合は、それらのリモートホストのそれぞれを記述するエントリを Systems ファイルに追加する必要があります。