Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

セキュリティアソシエーションデータベース

IPsec セキュリティサービスのキー情報は、セキュリティアソシエーションデータベース (SADB) に保存されます。セキュリティアソシエーションでは、入力パケットと出力パケットを保護します。ユーザープロセス (場合によってはマルチ連携プロセス) では、特殊なソケットからのメッセージを送信することで SADB を管理します。これは、route(7P) のマニュアルページで説明した方法に類似しています。SADB にアクセスできるのはスーパーユーザーだけです。

出力データグラムの新しい SA に対する要求などの外部イベントに対する応答として、あるいは既存の SA の期限切れを報告するために、オペレーティングシステムからメッセージが自動的に発信されることがあります。先に説明したソケットコールを使用して、SADB 制御メッセージを伝えるためのチャンネルを開いてください。システムごとに複数のキーソケットを開くことができます。

メッセージには、小さいベースヘッダーがあり、そのあとに多くの (0 以上) 拡張メッセージが続きます。メッセージの中には、追加データが必要なものもあります。ベースメッセージと拡張メッセージのいずれも 8 バイト配列である必要があります。たとえば GET メッセージの場合、ベースメッセージ、SA 拡張メッセージ、ADDRESS_DST 拡張メッセージが必要です。詳細については、pf_key(7P) を参照してください。