Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

メールクライアントを設定する方法

メールクライアントは、メールボックスがメールサーバーにあり、 /etc/mail/aliases ファイルのメール別名がメールボックスの位置を指しているメールサービスのユーザーです。

  1. メールクライアントのシステム上でスーパーユーザーになります。

  2. メールクライアントのシステムで /var/mail マウントポイントがあることを確認します。

    ls を使用するとファイルシステムが存在するかどうかがわかります。次の例はファイルシステムが作成されていない場合の応答を示しています。


    # ls -l /var/mail
    /var/mail not found

    メールファイルがこのディレクトリにある場合は、ファイルを移動させておくと、サーバーから /var/mail ディレクトリがマウントされるときにその対象となりません。

  3. メールサーバーから /var/mail ディレクトリをマウントします。

    このメールディレクトリは自動的にマウントさせることも、起動時にマウントさせることもできます。

    1. /var/mail を自動的にマウントさせる場合

      /etc/auto_direct を編集し、次のようなエントリを加えます。


      /var/mail -rw,hard,actimeo=0 server:/var/mail
    2. 起動時に /var/mail をマウントする場合

      /etc/vfstab ファイルを編集し、/var/mail ディレクトリのためのエントリを追加して、そのディレクトリをローカルの /var/mail ディレクトリにマウントします。


      server:/var/mail - /var/mail nfs - no rw,hard,actimeo=0

      システムをリブートするたびに、クライアントのメールボックスが自動的にマウントされます。クライアントのメールボックスをマウントするには、システムをリブートするまでは、mountall と入力します。


      注意 - 注意 -

      NFS サーバーからメールをマウントするときは、メールボックスのロックとアクセスが適切に行われるように、actimeo=0 オプションを含める必要があります。


  4. /etc/hosts を編集します。

    admintool を使用して /etc/hosts ファイルを編集し、メールサーバーのためのエントリを追加します。ネームサービスを使用している場合はこの作業は必要ありません。

  5. 別名ファイルの 1 つにクライアントのエントリを追加します。

    異なるタイプのメール構成に対してメール別名を作成する方法については、「メール別名ファイルの管理」を参照してください。


    注 -

    mail.local プログラムは、メッセージが初めて配信されるときに /var/mail ディレクトリでメールボックスを自動的に作成します。メールクライアントのために個々のメールボックスを作成する必要はありません。


  6. sendmail を再起動します。