Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

コンピュータとそのコネクタ

TCP/IP ネットワーク上のコンピュータは、ネットワークメディアに接続するために 2 種類のコネクタを使用します。それは、シリアルポートと、ネットワークインタフェース上のポートです。

シリアルポート

どのコンピュータにも、少なくとも 2 つのシリアルポートがあり、コンピュータにプリンタやモデムを接続するためのコネクタとして使用されます。シリアルポートは CPU ボードに装備されている場合もありますが、新たに購入しなければならない場合もあります。システムにモデムを接続して PPP 接続や UUCP 接続を確立するときは、これらのポートを使用します。PPP と UUCP はネットワークメディアとして電話回線を使用することができるので、事実上の広域ネットワークサービスを提供します。

ネットワークインタフェース

ネットワークへの接続ができるようにするためにコンピュータに内蔵されているハードウェアを、ネットワークインタフェースと言います。多くのコンピュータにはネットワークインタフェースが始めからインストールされていますが、そうでない場合は、別にネットワークインタフェースを購入する必要があります。

LAN メディアの種類別に、それぞれ異なるネットワークインタフェースが定められています。たとえば、Ethernet をネットワークメディアとして使用したいのであれば、ネットワーク内の各ホストに Ethernet インタフェースをインストールしておく必要があります。Ethernet ケーブルを接続するために使用するボード上のコネクタを、Ethernet コネクタと言います。たとえば FDDI を使用しようと計画しているのであれば、予定している各ホストに FDDI ネットワークインタフェースが装備されている必要があります (その他のネットワークメディアの場合も同様です)。

本書では、ホストのデフォルトのネットワークインタフェースを一次ネットワークインタフェースと呼びます。


注 -

ネットワークハードウェアのインストールについては、本書では取り扱いません。シリアルポートの構成方法については、 『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を、ネットワークメディアのインストールの手順については、ネットワークメディア付属しているマニュアルを参照してください。