Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

複数のホームディレクトリファイルシステムで /home を設定する方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. /export/home の下にホームディレクトリパーティションをインストールします。

    複数のパーティションがある場合には、/export/home1/export/home2 のように、別のディレクトリにそれぞれインストールを行います。

  3. auto_home マップを作成して維持するため、Solstice System Management Tools を使用します。

    新しいユーザーアカウントを作成する場合には、そのユーザーのホームディレクトリの位置を auto_home マップに入力します。マップのエントリは、次のように単純な形式にできます。


    rusty        dragon:/export/home1/&
    gwenda       dragon:/export/home1/&
    charles      sundog:/export/home2/&
    rich         dragon:/export/home3/&

    マップキーの代用する & (アンパサンド) の使い方に注意してください。これは、次の例での、2 つ目の rusty の使用を省略した形式です。


    rusty     	dragon:/export/home1/rusty

    auto_home マップが適切に配置されている場合、ユーザーは /home/user パスを使用して、ユーザー自身のホームディレクトリを含むすべてのホームディレクトリが参照できます。user がログイン名であり、マップ内でのキーです。すべてのホームディレクトリを共通に表示する仕組みは、他ユーザーのコンピュータにログインする場合に便利です。autofs は、ユーザー自身のホームディレクトリをマウントします。同様に、他のコンピュータ上でリモートウィンドウシステムのクライアントを動作させる場合、クライアントプログラムは、ウィンドウシステム表示を提供するコンピュータと同じ /home ディレクトリを表示します。

    この共通表示は、サーバーにも拡張されています。前の例を使用すれば、rusty がサーバー dragon にログインする場合、autofs は、/export/home1/rusty/home/rusty にループバックマウントすることにより、ローカルディスクへの直接アクセスを提供します。

    ユーザーは、各ホームディレクトリの実際の位置を意識する必要はありません。rusty がさらにディスクスペースを必要とし、rusty 自身のホームディレクトリを他のサーバーに再配置する必要がある場合には、auto_home マップ内の rusty のエントリを新しい位置を反映するように変更することだけが必要になります。すべてのユーザーは、/home/rusty パスを継続して使用することができます。