Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

rpcbind をウォームスタートする方法

何らかのプログラムが動作しているために NFS サーバーをリブートできない場合は、次のようにウォームスタートすることで、RPC を使用するすべてのサービスを再起動せずに rpcbind を再起動できます。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. rpcbind の PID を決定します。

    ps を実行すると、PID の値が第 2 カラムに表示されます。


    # ps -ef |grep rpcbind
        root   115     1  0   May 31 ?        0:14 /usr/sbin/rpcbind
        root 13000  6944  0 11:11:15 pts/3    0:00 grep rpcbind
  3. SIGTERM シグナルを rpcbind プロセスに送ります。

    以下の例では、送信するシグナルは term で、プログラムの PID は 115 です (kill(1) のマニュアルページを参照)。これにより、rpcbind/tmp/portmap.file/tmp/rpcbind.file に現在登録されているサービスのリストを作成します。


    # kill -s term 115
    

    注 -

    -s term オプションを使用して rpcbind プロセスを終了させないと、rpcbind のウォームスタートを完了できません。その場合は、サーバーを再起動することによってサービスを再開する必要があります。


  4. rpcbind を再起動します。

    rpcbind のウォームスタートを実行すると、kill コマンドの実行で作成されたファイルが参照されるので、すべての RPC サービスを再起動せずにプロセスを再起動できます (rpcbind(1M) のマニュアルページを参照)。


    # /usr/sbin/rpcbind -w