Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

Dialer-Token-Pairs フィールドの構造

DTP フィールドの構造は、エントリに対応するデバイスに応じて 4 通りに設定できます。


例 27-7 直接接続モデム用 Dialer フィールド


Dialers   hayes =,-,  ""          ¥¥dA¥pTE1V1X1Q0S2=255S12=255¥r¥c 
                                  ¥EATDT¥T¥r¥c CONNECT

Devices ファイルエントリの DTP フィールドには、dialer 部 (hayes) だけが示されている点に注意してください。これは、ダイヤラに渡す token (この例では電話番号) が、Systems ファイルエントリの Phone フィールドから取得されることを意味します (例 27-9 で説明する ¥T が暗黙で指定されます)。


例 27-8 同一ポートセレクタ上のコンピュータ用 UUCP Dialer フィールド


Dialers    develcon ,""   ""            ¥pr¥ps¥c est:¥007 ¥E¥D¥e ¥007

token 部が空である点に注意してください。これは、この部分が Systems ファイルから取得されることを示しています。このコンピュータ用の Systems ファイルエントリには、Phone フィールドにトークンが含まれています。このフィールドは、通常、コンピュータの電話番号用として確保されています (「UUCP /etc/uucp/Systems ファイル」を参照してください)。この種類の DTP にはエスケープ文字 (¥D) が含まれています。これは、Phone フィールドの内容が、Dialcode ファイル内の有効エントリとして解釈されないことを保証します。


例 27-9 ポートセレクタに接続されたモデム用 UUCP Dialer フィールド


Dialers    develcon ""    ""     ¥pr¥ps¥c  est:¥007    ¥E¥D¥e      ¥007

Dialers    ventel   =&-%   t""   ¥r¥p¥r¥c  $           <K¥T%¥r>¥c  ONLINE!

最初のペアでは、develcon がダイヤラで、vent が Develcon スイッチに渡されるトークンです。トークンは、コンピュータに接続するデバイス (たとえば Ventel モデム) をダイヤラに指示しています。各スイッチごとに設定が異なることがあるので、このトークンは各ポートセレクタに固有のものにします。Ventel モデムが接続されると、第 2 のペアがアクセスされます。このペアでは、Ventel がダイヤラで、トークンは Systems ファイルから取得されます。

DTP フィールドでは 2 つのエスケープ文字が使用できます。