Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

送信に関するデバッグ方法

特定のマシンに接続できない場合は、Uutryuucp を使用して、そのマシンに対する通信を検査できます。

  1. 次のように入力し、接続を調べます。


    /usr/lib/uucp/Uutry -r machine
    

    machine には、接続に問題のあるマシンのホスト名を指定します。このコマンドは次のことを行います。

    1. デバッグ機能を指定して転送デーモン (uucico) を起動する。root としてログインしていれば、さらに多くのデバッグ情報が得られる

    2. デバッグ出力を /tmp/machine に送る

    3. 次のように入力すると、デバッグ出力を端末に表示する


      tail -f
      

      出力を終了するには Control-c キーを押します。この出力を保存したい場合は、/tmp/machine から出力内容をコピーします。

  2. Uutry を使用しても問題の原因が分からない場合は、次のように入力して、ジョブをキューに入れてみます。


    uucp -r file machine¥!/dir/file
    

    file には転送したいファイル、machine には転送先のマシンを指定します。/dir/file には、相手のマシンのどこにファイルを転送するかを指定します。r オプションを指定すると、ジョブはキューに入りますが、転送は開始されません。

  3. 次のように入力します。


    Uutry
    

    それでも問題が解決できないときは、ご購入先へお問い合わせください。デバッグ出力を保存しておいてください。これは問題の診断に役立ちます。

Uutry-x n オプションを使用して、デバッグのレベルを増減することも考えてみてください。n はデバッグレベルを指定します。Uutry のデフォルトのデバッグレベルは 5 です。

デバッグレベル 3 では、接続がいつどのように確立されたかについての基本的な情報は提供されますが、転送自体について提供される情報は多くはありません。これに対して、デバッグレベル 9 では、転送処理に関するすべての情報が網羅されます。デバッグは転送の両端で行われるという点に注意してください。比較的大きいテキストについて 5 より高いレベルのデバッグを行いたい場合は、相手サイトの管理者に連絡して、デバッグを行う時期について同意を得てください。