主要メッセージの手引き

"V"

Value too large for defined data type

原因

IPC オブジェクトまたはファイルシステムオブジェクトのユーザー ID またはグループ ID が大きすぎて、呼び出し側が提供した構造体の適切なメンバーに格納できません。

対処方法

より新しいシステムでアプリケーションを実行するか、またはプログラムの作成者に解決を依頼してください。

テクニカルノート

このエラーは、宣言されたメンバー構造体のサポート範囲よりも大きな範囲のユーザー ID 値またはグループ ID 値をサポートしているシステムでのみ表示されます。通常、この状態は、IPC またはファイルシステムオブジェクトが、ローカルシステムのものよりも大きな uid_t 型、off_t 型、または gid_t 型の値を持つリモートマシン上にあるため発生します。

このエラーの記号名は、EOVERFLOWerrno=79 です。

Volume Manager reports error: Configuration daemon can't speak protocol version

原因

VXVM 2.0 または 2.1 から VXVM 2.3 へのアップグレードで vxva (ボリュームマネージャGUI) を実行しようとして、このメッセージが表示されました。


Volume Manager reports error:
Configuration daemon can't speak protocol version

このメッセージは、ボリュームマネージャデーモン vxconfigd と起動しようとしている GUI vxva のバージョンが一致していないことを示しています。たとえば、バージョン 2.3 の vxconfigd を実行していて、旧バージョン (2.1) の vxva を実行しようとする場合です。

おそらく vxva のパスが間違っています。vxva の 2.1 およびそれ以前のバージョンでは、/opt/vxva.bin にバイナリがありますが、2.1.1 以降では /opt/SUNWvxva/bin に場所が変更になりました。

古い SUNWvxva パッケージを削除しないで新規のバージョン 2.3 をインストールすると (これは通常の方法で、旧パッケージの削除は必要ない)、$PATH に古い /opt/vxva/bin が残っているため、古いバージョンの vxva を起動したとも考えられます。

対処方法

新しい vxva プログラム、/opt/SUNWvxva/bin/vxva を実行します。このプログラムが動作し、エラーメッセージが表示されない場合は、/opt/vxva/bin/vxva をパスステートメントから削除するか、あるいは旧バージョンの vxva を削除して、次の 2 つのコマンドで新バージョンに対するシンボリックリンクを作成します。


# rm /opt/vxva/bin/vxva 
# ln -s /opt/SUNWvxva/bin/vxva /opt/vxva/bin/vxva

Volume too large for defined data type

原因

このエラーは、サイズが 2 G バイトを超えるデータベースファイルを開くときに発生しました。Solaris 2.6 以降のリリースでは、2 G バイトを超えるサイズをサポートしているので、次の対処方法で対応できます。

対処方法

Solaris 2.6 ソフトウェアが 2 G バイトを超えるサイズをサポートしているのは事実ですが、そのサイズのファイルを開くには、新バージョンの標準コールを使用する必要があります。ほとんどのシステムコールと libc 関数に 64 ビットバージョンが用意されています。たとえば、単なる open ではなくて open64 を実行します。

関連項目

lf64(5) のマニュアルページを参照してください。

vxconfigd error: segmentation fault

原因

システムの起動時に、vxconfigd が起動できません。セグメント例外 (コアダンプ) で異常終了します。


vxconfigd error: segmentation fault
[ vxvm warning: _illegal vminor encountered ]

対処方法

date(1) (/bin/date または /usr/bin/date) を使用してシステム上の日付を確認します。システム上の日付が非常に古い (1970 年など) か、あるいは遠い未来 (2010 年など) である場合は、vxconfigd はコアダンプを生成します。

/bin/date または /usr/bin/date を使用してシステム上の日付を変更すると、vxconfigd は問題なく起動します。

vxfs filesystems not mounting

原因

この例ではマウントができず、修復不能なエラーメッセージが mountall の実行で戻りました。次にマウントレポートの例を示します。


mount: You don't have a license to run this program
ただし、vxserial -p の場合は、次のメッセージが表示されます。


Feature name: CURRSET [95]
Number of licenses: 1 (non-floating)     
Expiration date: Sun Jan 18 03:00:00 1998 (22.8 days from now) 
Release Level: 20     
Machine Class: All      
  
Feature name: RAID [96]     
Number of licenses: 1 (non-floating)     
Expiration date: Sun Jan 18 03:00:00 1998 (22.8 days from now)
Release Level: 20     
Machine Class: All

対処方法

vxfsserial -p を実行して vxfs ライセンスの状態を確認してください。この例では、期限切れになっていました。期限切れでない場合は、vxfsserial -p では次のようなメッセージが表示されます。


Feature name: VXFS [80]     
Number of licenses: 1 (non-floating)     
Expiration date: No expiration date     
Release Level: 22     
Machine Class: 934986342

vxvm:vxslicer:ERROR unsupported disk layout

原因

ディスクをカプセル化しようとすると、このエラーが発生します。

対処方法

ディスクをカプセル化するには、次の最低条件を満たさなければなりません。

  1. ディスク上に、未使用の長さがゼロのスライスが 2 つなければなりません。これらのスライスにはシリンダが割り当てられていてはいけません。

  2. ディスク上に未使用のシリンダが 2 つなければなりません。これらの 2 つのシリンダは、スライス 2 以外のスライスに使用されていてはいけません。

  3. 上の 2 つの未使用のシリンダは、ドライブの最初か最後に配置されていなければなりません。