主要メッセージの手引き

"X"

X connection to string:0.0 broken (explicit kill or server shutdown).

原因

このエラーは、クライアントが X サーバーへの接続を失ったことを意味しています。「0.0」は表示デバイスを表しており、通常はコンソールです。このメッセージは、DISPLAY をローカルのシステムに設定した状態で、ユーザーがリモートシステム上で X アプリケーションを実行しているときに、誰かが X ウィンドウを終了したか、またはマシンをリブートしたためにリモートシステムの X サーバーが消滅すると表示されることがあります。また、ユーザーがウィンドウシステムを終了した場合は、ローカルに表示される場合もあります。ファイルを保存する前にアプリケーションが終了した場合は、データは失われている恐れがあります。

対処方法

システムがリブートされ、ウィンドウシステムが実行されるまで数分間待ってから、アプリケーションをもう一度実行してください。

xinit: not found

原因

OpenWindows 環境が正しくインストールされていないため、openwin(1) プログラムが、xinit(1) を見つけて X ウィンドウシステムを起動できません。ユーザーが MIT X11 などの別バージョンの X ウィンドウを実行している場合、startx プログラムは xinit(1) と同じ機能を持ちます。

対処方法

環境変数 PATH を調べて、X ウィンドウの正しいインストールディレクトリが指定されていることを確認します。次に、xinit(1) が実行可能プログラムとしてこのディレクトリに存在することを確認します。

XIO: fatal IO error 32 (Broken pipe) on X server "string:0.0"

原因

このエラーは、X サーバーとの入出力が切断されたことを意味します。0.0 は表示デバイスを表し、通常はコンソールです。このメッセージは、ユーザーが Display PostScript アプリケーションを実行しているときに、X サーバーが消滅したかまたはクライアントがシャットダウンされた場合に表示されることがあります。ファイルを保存する前にアプリケーションが終了した場合は、データが失われている恐れがあります。

対処方法

システムがリブートされ、ウィンドウシステムが実行されるまで数分間待ってから、アプリケーションをもう一度実行してください。

Xlib: connection to "string:0.0" refused by server

原因

このメッセージのすぐ後に、「Xlib: Client is not authorized to connect to Server」メッセージが表示されます。これらのメッセージは、二重引用符内で指定された X サーバー上で X ウィンドウアプリケーションを実行しようとしましたが、その要求が許可されなかったことを示します。0.0 は表示デバイスを表しており、通常はコンソールです。サーバー名が表示されていない場合は、スーパーユーザーが、現在のマシン上の他のユーザーが所有している X セッション内で X アプリケーションを実行しようとした可能性があります。

対処方法

このクライアントが X サーバーに接続できるようにするには、その X サーバーシステムで xhost(1) +clientname を実行します。xhost(1) コマンドを実行できるのは、現在の X セッションの所有者 (スーパーユーザーである必要はありません) のみです。他のユーザーがそのサーバー上で X ウィンドウを実行している場合は、ログアウトするようにそのユーザーに依頼してから、そのサーバー上で自分の X セッションを開始します。通常、リモート X 接続は、同じユーザー ID に対してのみ許可されています。

Xlib: extension "GLX" missing on display "0.0"

原因

OpenGL 1.0 をソフトウェアをインストールし、/usr/openwin/demo/GL/ogl_install_check を実行して設定をテストすると、次のような結果になります。


# ./ogl_install_check
    Xlib:  extension "GLX" missing on display "0.0".
    Xlib:  extension "GLX" missing on display "0.0".
    Xlib:  extension "GLX" missing on display "0.0".
    can't find visual

対処方法

まず、実行時のパッケージに対してパッケージチェックユーティリティ、pkgchk SUNWglrt を実行することにより、インストールが正常に完了したことを確認します。この結果、次のようなエラーメッセージが表示されます。


ERROR: /usr/openwin/server/etc/OWconfig
file size <187> expected <5423> actual
file cksum <14394> expected <27045> actual
(数値は異なる場合がありますが、エラーとして表示されるファイルは 1 つだけです。) その他のエラーが表示された場合は、OpenGL、特に SUNWglrt パッケージをインストールし直してください。

インストールが正常であれば、次の方法で Xsun プロセスのプロセス所有者を確認します。


# ps -aef | grep Xsun | grep -v grep
nobody 20022   225  0 11:36:22 ?        0:34 /usr/openwin/bin/Xsun :0 -nobanner 
所有者が root でないと、グラフィックパイプラインをロードする際に、アクセス権の問題が発生するため、このメッセージの出力原因となる可能性が最も高いと考えられます。

CDE を使用している場合は、Xservers ファイルが次の形式であることを確認してください。


:0 Local local_uid@console root /usr/openwin/bin/Xsun :0 -nobanner 
Xservers ファイルは、カスタマイズされていなければ /etc/dt/config/ にありますが、カスタマイズされていれば /usr/dt/config にあることが多いです。-nobanner オプションの後に引数を追加してあっても構いません。

もう 1 つの確実な方法は、OpenWindows 環境をコマンド行から root として実行することです。これにより、Xsun プロセスは間違いなく、root によって所有されます。

さらに、システムが Creator 3D でない可能性もあります。Ultra マシン上では、OpenGL 1.0 を Creator 3D グラフィックカードなしで実行することはできません。Creator 3D ではなく Creator フレームバッファを搭載した Ultra マシン上にこのアプリケーションをインストールすると、同じエラーメッセージが表示されます。

xntpd: clnt_dg_create: out of memory

原因

起動時に、NTP の構成後にエラーになります。エラーを除けば、すべて問題なく機能しているようです。

対処方法

これを避けるには、xntpd のスクリプトを S74xntpd から S77xntpd に移動し、S76nscd の後に起動するようにします。

xterm: fatal IO error 32 (Broken Pipe) or KillClient on X server "string:0.0"

原因

このエラーは、xterm(1) が X サーバーへの接続を失ったことを意味しています。0.0 は表示デバイスを表しており、通常はコンソールです。このメッセージは、ユーザーが xterm を実行しているときに、X サーバーが消滅するか、またはクライアントがシャットダウンされると表示されることがあります。ファイルを保存する前にアプリケーションが終了した場合は、データが失われている恐れがあります。

対処方法

システムがリブートされ、ウィンドウシステムが実行されるまで数分間待ってから、端末エミュレータをもう一度実行してください。

XView warning: Cannot load font set 'string' (Font Package)

原因

XView ライブラリからのこのメッセージは、要求されたフォントが X サーバーにインストールされていないことを警告しています。多くの場合は、同一フォントに対して複数の警告が表示されます。使用可能なフォントは、リリースごとに異なります。

対処方法

xlsfonts(1) プログラムを実行して、X サーバーで使用可能なフォントを確認します。次に、xlsfonts(1) の出力に表示された別のフォント名を指定します。Sun 社製以外の類似フォントを使用できる場合もあります。

テクニカルノート

X ウィンドウのフォントには次の 2 種類のパッケージがあります。1 つは必須フォントではないが一般的なフォント (SUNWxwcft) で、もう 1 つはオプションフォント (SUNWxwoft) です。pkginfo(1) を実行して、これらのパッケージが両方ともインストールされているかどうかを確認し、必要に応じて追加してください。