Solaris ネーミングの管理

はじめに

このマニュアルでは、4 つのネームサービス、すなわち NIS+、NIS、FNS、DNS の構成を一度設定してからカスタマイズする場合の手順を解説します。このマニュアルは SolarisTM 8 システムとネットワークの管理マニュアルセットの一部です。

対象読者

このマニュアルは主に、経験のあるシステム管理者、ネットワーク管理者を対象としています。

このマニュアルは Solaris ネームサービスの基本について説明するものであり、ネットワークの基礎や Solaris 環境で提供される管理ツールについては触れていません。したがってネットワークを管理するためには、ネットワークの動作やツールの選択についての知識が必要となります。

(Solaris の 4 つのネームサービスの設定と構成については、『Solaris ネーミングの設定と構成』を参照してください。)

このマニュアルの構成

このマニュアルは次の 7 つのパートに分かれています。

パート I - ネーミングの紹介

名前空間の概念と、Solaris ネームサービスについて説明します。また、nsswitch.conf ファイルを使ってネームサービスを活用する手順を紹介しています。

パート II − NIS+ の紹介と概要

NIS+ について説明します。

パート III −NIS+ の管理

NIS+ 名前空間の管理方法について説明します。

パート IV − NIS の管理

NIS (Network Information Service) とその管理方法について解説します。

パート V − FNS の管理

フェデレーテッド・ネーミング・サービス (FNS) とその管理方法について説明します。

パート VI − DNS の管理

ドメイン名システムとその管理方法について説明します。

パート VII − 付録

参考となる資料や用語解説を提供します。

関連マニュアル

Solaris 8 マニュアルセット以外のマニュアル

マニュアルの注文方法

SunDocsTM プログラムでは、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) の 250 冊以上のマニュアルを扱っています。このプログラムを利用して、マニュアルのセットまたは個々のマニュアルをご注文いただけます。

マニュアルのリストと注文方法については、米国 SunExpressTM, Inc. のインターネットホームページ http://www.sun.com/sunexpress にあるカタログセクションを参照してください。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P-1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、またはコード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力とは区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、または強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

¥ 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を越える場合、バックスラッシュは継続を示します。 

sun% grep `^#define ¥
  XV_VERSION_STRING'

ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の場合、filename は省略してもよいことを示します。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。

一般規則