nisls コマンドは、NIS+ ディレクトリの内容を表示します。このコマンドを使うには、ディレクトリオブジェクトに対する読み取り権が必要です。
簡潔形式での表示
nisls [-dgLmMR] directory-name |
詳細形式での表示
nisls -l [-gm] [-dLMR] directory-name |
オプション |
目的 |
---|---|
-d |
ディレクトリオブジェクト。ディレクトリの内容を表示するのではなく、別のオブジェクトのように扱う |
-L |
リンク。ディレクトリ名が実際にはリンクである場合、コマンドはリンクをたどり、リンクされたディレクトリの情報を表示する |
-M |
マスター。マスターサーバーだけから情報を取得する。これによって最新の情報が得られるが、マスターサーバーが使用中の場合は長時間を要することがある |
-R |
再帰的 (recursive)。ディレクトリを再帰的に表示する。つまり、ディレクトリ中に他のディレクトリがある場合、それらの内容も表示する |
-l |
長形式。情報を長形式で表示する。長形式では、オブジェクトのタイプ、作成時間、所有者、およびアクセス権を表示する |
-g |
グループ。情報を長形式で表示するとき、ディレクトリ所有者ではなく、そのグループ所有者を表示する |
-m |
変更時間。情報を長形式で表示するとき、ディレクトリ作成時間ではなく、その変更時間を表示する |
ディレクトリ内容をデフォルトの短形式で表示するには、次に示すオプションの内の 1 つまたは複数と、ディレクトリ名を使います。ディレクトリ名を指定しない場合、NIS+ はデフォルトのディレクトリを使います。
nisls [-dLMR] directory-name |
または
nisls [-dLMR] |
たとえば、次の nisls の場合は、ルートドメイン doc.com. のルートマスターサーバーから入力します。
rootmaster% nisls doc.com.: org_dir groups_dir |
次に、ルートマスターサーバーから入力した例をもう 1 つ示します。
rootmaster% nisls -R sales.doc.com. sales.doc.com.: org_dir groups_dir groups_dir.sales.doc.com.: admin org_dir.sales.doc.com.: auto_master auto_home bootparams cred . |
ディレクトリの内容を詳細形式で表示するには -l オプション、および次に示すオプションのうちの 1 つまたは複数を使います -g と -m のオプションは、表示される属性を変更します。ディレクトリ名を指定しない場合、NIS+ はデフォルトのディレクトリを使います。
nisls -l [-gm] [-dLMR] directory-name |
または
nisls -l [-gm] [-dLMR] |
次に示すのは、ルートドメイン doc.com. のマスターサーバーから入力した例です。
rootmaster% nisls -l doc.com. D r---rmcdr---r--- rootmaster.doc.com. date org_dir D r---rmcdr---r--- rootmaster.doc.com. date groups_dir |