Solaris ネーミングの管理

ドメイン名の混同

NIS+ の多くのコマンドや操作にとって、ドメイン名は重要な役割を果たします。ルートサーバーを除いて、NIS+ のすべてのマスターと複製は、それ自身がサービスを提供するドメインより上にあるドメインのクライアントであるということに特に注意してください。サーバーまたは複製サーバーを、それ自身がサービスを提供するドメインのクライアントとして誤って扱った場合、「Generic system error」や「Possible loop detected in namespace directoryname:domainname」というエラーメッセージが表示されます。

たとえば、altair というマシンが、subdoc.doc.com. ドメインのクライアントだとします。サブドメイン subdoc.doc.com. のマスターサーバーが sirius というマシンだとすると、siriusdoc.com. ドメインのクライアントになります。したがって、ドメインの指定や変更を行うときは、混同しないように次のルールに注意してください。

  1. クライアントマシンは、特定のドメインかサブドメインに所属します。

  2. 特定のサブドメインにサービスを提供するサーバーや複製サーバーは、そのドメインより上にあるサブドメインのクライアントです。

  3. 2 の規則の唯一の例外は、ルートマスターサーバーとルート複製サーバーです。これらは、それ自身がサービスを提供するドメインのクライアントになります。つまり、ルートドメインのクライアントになるのは、ルートマスターとルート複製だけです。

したがって、上の例では、マシン altair の完全指定名は、altair.subdoc.doc.com. です。マシン sirius の完全指定名は、sirius.doc.com. です。siriusdoc.com. のクライアントであり、subdoc.doc.com. のクライアントではないので、sirius.subdoc.doc.com. は間違いであり、エラーになります。